いかがでしょうか?筋トレしたほうがいい理由がスッと入ってきませんか?

結論から話すのは
相手のためでもある

 また、実際に具体的な事例があることで、本当にそうだという説得力が増しますよね。

 これが、「営業マンは筋トレをすべきです」だけで終わっていたら、「なんで?」となって、「じゃあ筋トレをしようかな」とは思いませんよね。

「筋トレをすると自分に自信が持てるようになります。自信なく話していると聞き手もその通りに行動していいのか不安になりますし、自信を持って話すだけで人の心を動かす可能性は高くなります。営業は人の心を動かす仕事なので筋トレをしましょう」

 という話の順番だったらどうでしょう?

 なぜ営業マンは筋トレをしたらいいかはわかります。でも、「営業マンは筋トレをしたほうがいい」という話をしているのだとわかるのは最後ですよね。

 前半は筋トレをするとどうなるかという話をしていますが、なぜその話をしているのかわからないまま聞いているので、どこが重要なのかわかりにくくなっています。

 事前に「営業マンは筋トレをしたほうがいい」ことについて話すのだなということがわかっていれば、聞き手はどこに注意して聞けばいいのかわかり、話を理解しやすくなります。その上で最後に「営業マンは筋トレをしたほうがいい」と締めることで、結論が記憶に残ります。

 PREPは結論を最初に話して、その後に根拠として理由、例を話し、最後に結論を話すことで、言いたいことが伝わりやすく、説得力も持たせることができます。

顧客との認識のズレは
PSSで話せば防げる

 商談の構成には様々な型がありますが、その中の1つPSS(Professional Selling Skills)という手法を紹介します。

 私が入社した当時のキーエンスはこのPSSを取り入れており、仮説と相性がいいのでこちらも今でも意識しており、この構成をベースに商談を組み立てることが多いです。

 PSSは大きく4つのステップに分かれています。

オープニング:面談の目的や有益性を伝え商談を開始する
プロービング:ニーズを深掘りして本当のニーズを見つける
サポーティング:本当のニーズを満たすために最適な情報を提供する
クロージング:次のステップへの合意を得る