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交渉の現場では、値引きや納期調整など譲るか譲らないかの駆け引きになりがちだが、ただ単に先方の条件を飲むのではこちらが損ばかり。元キーエンス営業である筆者は、交渉を円滑に進めるかぎを「不等価交換」だと指摘する。ウィンウィンの関係を作る、その交渉術とは?※本稿は、営業コンサルタントの鈴木眞理『仮説起点の営業論 キーエンスに学び、磨いたセールス・スキル』(KADOKAWA)の一部を抜粋・編集したものです。
交渉を成功させるには
不等価交換を切り出せばいい
営業においては交渉の場面がよくあります。
いくらで提供するかの価格交渉もありますし、どのような導入支援を提供するか、クレームに対してどのような対応をして満足してもらうか、様々な場面で交渉が発生します。
交渉を成功させるために最も重要なスキルは「仮説」です。
交渉は一方的に何かを勝ち取るための手段ではありません。交渉で押し切ることができて自分だけが目的を達成して満足しても、相手が納得していなければ成功とは言えません。
特に現代の営業においては、契約後の満足度が重要になります。不満が募るとサブスクリプションの契約であれば解約されてしまいますし、アップセル、クロスセルも見込めなくなります。悪い評判も口コミですぐ広まってしまいます。
では、相手にも満足してもらい、交渉を成功に終わらせるにはどうすればいいのでしょうか?
そのために必要になるのは、自分がしてほしいコトと、相手がしてほしいコトの交換です。
いいかえると「自分にとって価値が高いコトを得るために、自分にとって相対的に価値が低いけれども相手にとっては価値が高いコトを提供」します。







