目的というのは交渉の結果何を得たいのかということです。あわせて交渉の結果「何を失ってもいいか」も明確にしておきます。
交渉の前には優先順位のリストを作っておくことをおすすめします。リスト化しておくことで、相手の条件に合わせてその場で交換条件を提示できるようになるからです。例えば、
1.導入事例としてロゴを使わせてもらう
2.今月中の契約締結
3.契約後の導入支援サポート
4.部長が権限を持っている30%までの値引き
5.自分が権限を持っている10%までの値引き
6.3カ月無償で利用してもらう
というように、自分が得たいコトと失ってもいいコトをリスト化しておくことで、「今月中の契約締結とロゴ利用の許諾をお願いします。代わりに3カ月無償でご利用期間を提供します」という交渉ができます。
優先順位のリストを
上司に飲ませる伝え方
この優先順位のリストは個人としての交渉であれば、感情のおもむくままに決めればいいですが、組織の人間として交渉するのであれば、事前に組織内で優先順位の合意をとっておく必要があります。
この合意がないまま交渉に挑んでしまうと、「その場で何も判断ができず交渉が進まない」
「先方の条件を承諾したことに対して、後から決裁権を持つ上司から反対されてしまう」などのように、交渉相手に迷惑をかけるような状況が発生してしまいます。
すると、あなたは「交渉相手として適切ではない人」だと顧客に判断され交渉力を失います。このような事態を防ぐために、組織の優先順位について事前に合意をとり、交渉の場で使えるようにしておくことが重要なのです。
では、どのように優先順位を考え、合意を取ればいいでしょうか?決裁権を持っている人に「当社としては何が重要ですか?」と聞けばいいのでしょうか?
そのような質問の仕方だと、決裁権者からのあなたへの信頼は落ちるでしょう。
まずは自分で仮説を考えたうえで、「私は○○という条件で交渉したいです。理由としては、当社の戦略の△△を達成するために××が重要なので、これは絶対に外せないからです。







