数々の企業を再建してきたデヴィッド・ノヴァクは、世界の成功者100人から仕事も人生もうまくいくための知見を集め、『Learning 知性あるリーダーは学び続ける』にまとめている。本記事では、その一部を抜粋・編集し、特に「成功し続ける人になる秘訣」を紹介する。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)
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慌ただしく生きすぎていないか?
仕事量は確かに多い。
スケジュールも埋まっている。
自分では“ちゃんとやっているつもり”なのに――
なぜか周りからは、
「忙しぶっているだけでは?」
と見られてしまう人がいます。
こうした人の特徴のひとつが、“立ち止まる時間がゼロ”であることです。
移動中も、会議と会議のあいだも、とにかくタスクを詰め込む。
その結果、“作業”は増えているのに、仕事の質や判断力がなぜか上がっていかない。
周囲から見ると「忙しい割に成果が見えない」状態になり、“忙しぶっているだけの人”という評価につながってしまう。
そういった悪循環に飲み込まれてしまっているのです。
世界の一流たちの秘密
世界で数々の企業を立て直してきた伝説のリーダー、デヴィッド・ノヴァクは、そんな現象に対してまったく逆のアプローチを示しています。
内省や分かち合い、それらを通じた学びの機会は、様々な場面で見つけられる。
「学び」と聞くと、本を読んだり、新しいスキルを身につけたりといった“インプット”をイメージしがちではないでしょうか。
けれどノヴァクが語る「世界の一流たちがやっていること」は、もっと静かで、身近な学びなのです。
「今日あった出来事を振り返ってみる」
「自分がどう思ったかについて考えてみる」
こうした時間そのものが、次の一歩を考えるための「学びの場」になるという発想です。
私たちにもできる「振り返り」
さらにノヴァクは続けます。
あなたの頭の中には、驚くようなアイデアや視点が眠っているはずだ。
また、気づきを分かち合えるように、誰かと一緒にこうした時間を過ごしてみよう。
ポイントは二つあります。
ひとつは、「特別な準備はいらない」ということです。
通勤電車の中でも、寝る前の10分でも、ノート1ページでもいい。
少しだけ立ち止まり、「今日はどんなことを感じたか?」と自分に問いかけるだけで、頭の中から思いがけないアイデアや本音が出てくることがあります。
もうひとつは、「分かち合うこと」です。
自分ひとりで考えるだけでなく、家族や友人、同僚と気づきを共有してみる。
話してみることで、自分の考えが整理されるだけでなく、相手の視点から新しい発見が生まれます。
深く考える時間は、派手ではないけれど、確実に自分の内側を耕してくれる時間です。
日々の予定に“静かな学びの時間”を少しだけ組み込んでみることで、見えてくる世界も、ものごとの受け止め方も、少しずつ変わっていくはずです。
(この記事は『Learning 知性あるリーダーは学び続ける』をもとに、一部抜粋・編集して作成しました。)



