中国建国の父・毛沢東はかつて、中国が敵対勢力に向けて「ペンと銃」の両方を駆使しなければならないと語った。現在の中国は、この戦略を台湾に対して強化している。いわゆる「ペン(メディアによる思想宣伝)」として、中国国営テレビは、国民に台湾への圧力を新たな段階に高める動きへの準備を促している。国営テレビのゴールデンタイム枠では、新たな歴史ドラマ「沈黙的栄耀(The Silent Honor)」が放映されている。このドラマは、1949年に国共内戦で毛沢東率いる勢力に敗北した国民党が台湾に逃れた後、現地で活動した共産党工作員たちを英雄視しており、彼らの諜報(ちょうほう)活動と最終的な処刑を、「統一」という大義のための殉死として描いている。