運が悪い人にかぎって「運が悪い」と口にする。じゃあ、「運がいい人」には何が起こっている?
そんなあなたにすすめたいのが、全世界45言語に翻訳され、世界500万部を突破しているベストセラー『やりたいことが見つかる 世界の果てのカフェ』(ジョン・ストレルキー 著/鹿田昌美 訳)だ。「何度読んでもハッとする」「自分と向き合うための最高の良書だ」と話題の一冊から、おすすめの名言について紹介する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)
Photo: Adobe Stock
「運が悪い」と言った瞬間、人生は止まる
「自分は運が悪い」と口にする人ほど、実は「行動する力」が弱まっています。
なぜなら、「運のせい」にした瞬間、人生の主導権が外側に移ってしまうからです。
運とは、待つものではなく、「動いた人にだけ現れるもの」。
つまり、運の有無より動き始めたかどうかのほうが、はるかに重要なのです。
「運がいい人」に起こっている、シンプルな条件
『世界の果てのカフェ』という物語には、こんなエピソードが出てきます。
彼女は以前、大きな顧客を獲得しようとしていた。それは大きな案件で、他にもたくさんの人が挑戦して失敗していた。
彼女はどうしてもその顧客を獲得すると心に決めた。
プレゼンテーションの準備を始めてから2週間ほど経った頃、彼女のところに、大学時代の友人から電話がかかってきた。ずいぶん長い間、話もしていなかったのに。
近況を話しているうちに仕事の話になり、彼女は、その顧客を獲得したいという話をした。
するとなんと、その大学時代の友人の友人が、まさに彼女が狙っていた会社で働いていたことがわかったんだ。
何度か電話でやりとりした後に、3人で夕食に行った。
そして数週間後、案の定、その女性は契約を獲得したんだ。
――『世界の果てのカフェ』(第16章)より
この女性が「運がよかった」と言えるのは、たまたまチャンスが舞い込んだからではありません。
「絶対に獲得する」と決めていた。
その思いが、話す内容・行動・つながり方を変えた。
「強い意志」が、「偶然との接点」をつくったのです。
「強い意志」が偶然を引き寄せる
運がいい人の共通点は、「まず、やる」と決めていること。
決めてしまえば、行動の幅が広がり、思わぬ人脈や情報に出会える。
つまり、運とは流れ星のように落ちてくるものではなく、灯りをつけた人だけが見つけられる「道標」のようなものです。
自分の中に灯りがあれば、偶然に見える出来事も、「意味のある出会い」として受け取れます。
運は「灯すもの」
「運が悪い」と言う人は、行動を止めてしまいます。
しかし「やる」と決めた人は、偶然をチャンスに変える力を持つようになります。
運がいい人に起こっているのは、不思議な幸運ではありません。
「意志ある行動」によって、偶然が味方に変わっていく現象なのです。
運は天から降ってくるものではなく、自分の内側に灯した火に向かって寄ってくる。
それが、運の正体なのです。
(本稿は、『世界の果てのカフェ』の発売を記念したオリジナル記事です)




