運がいい人は、とにかく「運がいい」と口にする。では、さらに「世の中」をどう見ているのか?
そんなあなたにすすめたいのが、全世界45言語に翻訳され、世界500万部を突破しているベストセラー『やりたいことが見つかる 世界の果てのカフェ』(ジョン・ストレルキー 著/鹿田昌美 訳)だ。「何度読んでもハッとする」「自分と向き合える最高の読書体験だ」と話題の一冊から、おすすめの名言について紹介する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)

運がいい人はとにかく「運がいい」と口にする。では、さらに「世の中」をどう見ているのか?Photo: Adobe Stock

「運がいい」と言える人

 運がいい人の共通点は、「私は運がいい」と、自然に言えること。

 逆に、運が悪いと思っている人ほど、「どうせ自分には無理だ」と口にし、行動範囲を自分で狭めてしまいます。

 この差は言葉だけではありません。
「世界の見え方」そのものを変えてしまうほどの違いなのです

「運がいい人」の世界の見方

世界の果てのカフェ』という物語の中では、こんな言葉が語られます。

自分の存在理由を知っていて、それを満たすためにやりたいことをしている人は、すごく運がいいのよ。まさに必要なときに、予期しない、偶然みたいな出来事が起きるのよ。
私、何人かにたずねてみたの。
すると、みんな何かがあるとは思いつつも、その原因について同じ意見の人は多くないの。正直なところ、正確に特定することにあまり関心がないのよ
ただ、その何かが存在理由を満たしているときに作用すると知っていて、単にそれを『物事の仕組みの一部』として見ているだけなの。

――『世界の果てのカフェ』(第22章)より

 この言葉が示しているのは、運がいい人には「特別な才能」があるのではなく、「世の中を信頼している」という姿勢があるということです。

「信頼」がある人にだけ、偶然が味方をする

 運がいい人は、結果が出る前から、「この世界は自分にチャンスをくれる」と信じている。

 だからこそ、偶然の出会いを「ただの偶然」で終わらせず、「来るべきものが来た」と捉えるのです。

 逆に、運が悪いと思う人は、何が起きても「自分には関係ない」と受け止めます
 この世界を信頼しているかどうかが、「行動のブレーキ」にも「アクセル」にもなるのです。

運がいい人の最大の特徴とは?

 もうひとつ、興味深いポイントがあります。
 運がいい人は、「なぜうまくいったか」をいちいち分析しない
 それを、「物事の仕組みの一部」として静かに受け入れ、「次の行動のエネルギー」に変えていきます。

 つまり、運がいい人とは、「運がよかった理由を特定しない人」でもあるのです

 理由がわからなくても、「また来る」と信じられる人ほど、またたくさんのチャンスを引き寄せます。

運とは「信頼」の別名である

 運のいい人は、自分の存在理由を信じ、世の中の可能性を信じ、そして行動することを恐れません。

 その姿勢こそが、偶然をチャンスに変える「回路」をつくるのです

 運とは、才能の差ではなく、「この世界を信じられるかどうか」の差
 そう考える人にだけ、世界は少しずつ姿を変えて見えてくるのかもしれません。

(本稿は、『世界の果てのカフェ』の発売を記念したオリジナル記事です)