ダッシュで飛び乗った先が
女性専用車両だった…
ルールを承知の上で女性専用車両に乗車する、いわゆる「確信犯的」な男性利用者が存在するようです。ルールの軽視がトラブルの原因となり、ときに遅延を発生させて、乗客のイライラを増幅させることもあります。
ときに、男性がかわいそうだな、と感想を抱くようなプチ事件も聞かれます。
「ある日の朝、よっぽど急いでいたのでしょう、ダッシュで女性専用車両に乗ってきた男性がいました。ドアが閉まり、電車は発車します。ハァハァと肩で息をする男性は、やがて自分が女性専用車両に乗っていることに気が付いたのか、顔を真っ赤にしてうつむきました。そして、小さな声で『すみません……』とつぶやいていました。結局その男性は、次の停車駅で、車両を移動していました。ちょっとかわいそうになっちゃいました」(30代/女性/東京都)
また男性からはこんなしょっぱい経験も聞かれます。
「遅刻しそうで焦っていたとき、『ホームにいる電車に乗れそうだ』と、駅の階段を急いでかけあがりました。『間に合った!』と思ったら、目の前にあった車両は女性専用車両。『うそだろ……』と膝(ひざ)から崩れ落ちる感覚でした。やはり乗るのはダメだと立ち止まり、目の前でドアが閉まるのを見届けました。女性専用車両には理解はありますが、こういう経験があると、ちょっと恨めしくなることがあります」(20代/男性/埼玉県)
男性も痴漢冤罪の
不安や恐怖を抱えている
「男性専用車両がないのは差別だ」として、東京さくらトラム(都電荒川線)を借り切って、過去に4回「男性専用車両」を運行するイベントも開催されています。
主催はNPO法人「日本弱者男性センター」。男性も性被害や痴漢の冤罪(えんざい)被害などの不安や恐怖を抱えていることを訴えることが目的のイベントで、11月19日の国際男性デーを前に行われました。参加者からは「少なくとも男性の痴漢冤罪(えんざい)の心配はなくなる」と男性専用車両の常設を求める声があがったようです。







