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今では大都市圏の鉄道路線のほとんどで採用されている「女性専用車両」。多くの鉄道会社で「任意の協力」という形で利用が呼びかけられているが、男性が乗車するトラブルが度々起きているという。東香名子氏が所長を務める「鉄道トレンド総研」に寄せられた目撃情報とは――。(鉄道トレンド総研所長・鉄道コラムニスト 東 香名子)
女性専用車両に
男性が乗車してくるトラブル
通勤電車ではおなじみの風景となった「女性専用車両」。今も、その運用をめぐっては賛否が絶えず、特に近年は、男性利用者とのトラブルも散見されるようです。今回は、女性専用車両の現場で起きているプチ事件簿を紹介します。
そもそも「女性専用車両」は、痴漢行為から女性を守ることを目的に導入されました。通勤列車の一部の車両を指定し、ステッカーなどで判別できるようにしている例が多く見られます。
現在の女性専用車両の歴史をひも解くと、初めて導入したのは京王電鉄で2001年3月のこと。その後、国土交通省の「女性専用車両 路線拡大モデル調査」に協力する形で、2002年10月から京阪電車と阪急電鉄も試験導入。
国交省のアンケート調査により、女性の9割近く、男性も6割前後が女性専用車両に賛同していることが判明し、試験期間中に大きな混乱もなかったため、京阪と阪急も2002年12月から本格的に導入。その後も各社が導入へと続きました。現在では、大都市圏の鉄道路線のほとんどで採用されています。
鉄道トレンド総研に
寄せられた目撃情報
女性専用車両は、多くの鉄道会社で「任意の協力」という形で利用が呼びかけられています。ルールの周知が進んでいるにもかかわらず、男性の乗車をめぐるトラブルは度々起きているようです。鉄道トレンド総研には、こんな目撃情報が寄せられました。
「女性専用車両にわかっていて乗っている男性に、複数人で注意していた」(40代/女性/東京都)
「女性専用車両に乗り込んできた男性が、駅員さんに無理やり引き摺り下ろされているのを見たことがあります」(40代/女性/愛知県)







