「女性専用車両ですよ」と注意
まさかの返答にビックリ…

 公共交通機関における「安全・安心」をどのように提供し、全ての利用者のニーズと不安にどう応えるかという課題は、今後も社会全体で議論を深める必要があるでしょう。

 乗客の「任意の協力」で成り立っている女性専用車両。ときに男性が故意に乗り込むケースも。これはトラブルに発展しやすいので要注意のケースです。トラブルを目撃したAさん(30代/女性/愛知県)はこう振り返ります。

「ある日の朝、女性専用車両に乗っていたら、男性が乗り込んできました。30代くらいで、チェックシャツにジーンズ、スニーカーというカジュアルな服装をしていました。車内の空気が変わり、『おやっ』と乗客の女性が男性たちに目線をやりました。たまたま近くに駅員さんがいて、その光景を見ていました。駅員さんは、『ここ女性専用車両ですよ』と注意をしました」

「すると、その男性は『知っています』と開き直った。『は?』と思ったのは私だけではないでしょう。隣の女性も、眉間(みけん)にしわを寄せて、男性を睨むように見ていました。駅員さんは、遅延の可能性も考慮したのでしょうか。男性に向かって『わかりました、一度事務室でお話しませんか?』となだめ、男性を連れていきました。大ごとにも遅延にもならずに場を収めていた、見事な対応でした」

無視する男性vs団結した女性たち
バトルの行方は…

 また、男性と女性が一触即発。トラブルになった現場に遭遇したBさん(50代/女性/東京都)はこう振り返ります。

「朝の通勤時、私は地下鉄の女性専用車両に乗っていました。複数の乗り換え路線がある大きめの駅に到着すると、大勢の乗客が降り、同じくらいの数の乗客が乗ってきました。その中に、男性が紛れ込んでいました。50代くらいでしょうか。少しくたびれた背広を着て、髪には寝ぐせが付いているおじさんでした」

「男性が入ってきたことで、女性専用車両の空気が一変。一気に視線が集まりました。すると、一人の女性が『ここは女性専用ですよ』と注意をしました。するとおじさんは無視。再度女性は『女性専用ですよ!』と強めに声を出しました」