滑走路は、並の道路よりも、格段に平坦かつ頑丈に造られています。であるにもかかわらず、旅客機に乗ったら、着陸後、滑走路上でガタガタと揺れたという経験は、誰もが持っているでしょう。一体、滑走路はどうなっているのでしょうか。
むろん、あのガタガタは、滑走路面がデコボコしているからではありません。揺れるのは、滑走路にライトが埋め込まれているからです。旅客機の車輪がそれを踏むため、機体が揺れるのです。
滑走路には、着陸コースの目安となる中心線が引かれていますが、夜間や視界の悪いときには、そのラインは見えません。そこで、中心線に沿って、ライトが一定間隔で埋め込まれています。そのライトが、滑走路面よりほんの少しだけ盛り上がっているため、車輪がライトを踏むと、機体が揺れることになるのです。
といえば、路面がデコボコしないように、ライトをしっかり埋め込めばいいのにと思う人もいるでしょうが、そうはできない理由があります。旅客機は着陸時、降下角3度という角度で滑走路に進入します。そのため、ライトが路面に埋まっていると、明かりが見えにくいのです。そこで、ライトを路面から少し盛り上げて、旅客機からよく見えるようにしてあるというわけです。
滑走路の中心線に沿って、ライトが一定間隔で埋め込まれている。そのライトが、滑走路面よりほんの少しだけ盛り上がっているため、車輪がライトを踏むと、機体が揺れる(写真はイメージです) Photo:PIXTA








