疲れたビジネスパーソン写真はイメージです Photo:PIXTA

「なぜか最近、やる気が出ない」「疲れが取れない」40代を過ぎ、若い頃には感じなかった心身の不調を実感し始める人は少なくない。“年齢のせい”で片づけているとしたら、要注意だ。背景には、医学的な理由があるかもしれない。(デジタルハリウッド大学大学院特任教授、東京科学大学医学部臨床教授 加藤浩晃)

なんかやる気が出ない……
それ、「男性更年期」かもしれません

 20代、30代とバリバリ働いていたのに、40代を過ぎてから「なんかやる気が出ない」「朝起きるのがつらい」「仕事の効率が落ちた気がする」……。そんな経験をしたことはないだろうか。

 以前なら夜遅くまで会議があっても平気だったのに、最近は疲れが抜けない。休みの日も家でゴロゴロしてしまう。同期の中には相変わらず元気に活躍している人もいるのに、自分だけ取り残されているような感覚さえある。

「歳だから仕方ない」と諦めていないだろうか。あるいは、単なる疲労の蓄積だと思い込んでいないだろうか。

 実はそれ、医学的な理由があるかもしれない。

 その名は「男性更年期」。女性の更年期は社会的な認知度も高いが、男性にも更年期は存在する。

 そして、多くのビジネスパーソンがその影響を受けながらも、その原因に気づかずにいるのだ。