『ありのままの自分で、内定につながる 脇役さんの就活攻略書』は、特別な経歴や夢がなかった“普通の就活生”である著者が、1000冊以上の本を読み込み、自分に合った就活メソッドを築き上げ、食品大手を含む22社から内定を獲得した実体験をもとにした、どんな学生でも内定に近づく一冊です。「自己PRで話せることがない」「インターンに参加していない」といった就活に不安を抱く学生と、そっと背中を押したい保護者に読んでほしい就活戦略が満載です。今回は、ブラック企業の特徴・ワースト3について著者である「就活マン」こと藤井氏が特別に書き下ろした記事をお届けします。

就活 ブラックPhoto: Adobe Stock

第3位:残業時間があまりに長い

ブラック企業の見分け方として、やっぱり着目したいのは「残業時間」です。

平均の残業時間については様々な調査データがありますが、転職サービス「doda」が20~59歳のビジネスパーソン15,000人を対象におこなったアンケート*によると、2024年の全体平均の月の残業時間は21.0時間でした。

また36(サブロク)協定を結んでいても、月の残業時間は45時間までとされています。しかし、特別条項付き36協定というものがあり、これによって下記の条件を満たしていれば45時間以上の残業が可能となります。

・年間720時間以内
・1ヶ月あたり100時間未満
・2~6ヶ月の平均が80時間以内
・月45時間を超えていいのは、1年のうち最大6ヶ月まで

それゆえに企業によっては、この特別条項付き36協定により、月80時間の残業を何ヶ月も課すような企業があるんですよね。

月80時間の残業となると過労死のリスクが一気に高まるとされています。

あくまで全体平均は21時間。よって、月の残業時間が80時間がずっと続くような企業は、あまりに1人に対して仕事量を多く振りすぎていると考えることができます。

第2位:パワハラが横行している

続いて、ブラック企業を見分けるうえで「パワハラ」も欠かせません。パワハラの難しいところは、入社してみるまであるかないか分からないところです。

口コミサイトで見ることもできますが、口コミサイトに書かれている情報はごく一部。

よって実情は分からないですよね。

実情を押さえるためにも、内定を獲得したあとは、入社する前に同じオフィスに勤めることになる方に話を聞く機会を作るのが得策です。

第1位:3年後離職率が80%を超えている

最後に、ブラック企業を見分けるうえで離職率が非常に参考になります。やはりブラック企業は離職率が高いです。

3年後離職率の平均は30%付近をずっと推移しています。そして会社の従業員規模を5名以下の小さい会社で絞ると、50%を超えています。

こうした平均値を考慮したとき、3年後離職率が80%を超えるような企業は要注意です。

就活や転職で、内定先の離職率を調べない人は多いです。

もちろん離職率が高いから悪いとは一概に言い切れないですが、高い場合は「なぜ高いのか」という理由だけでも知っておくべきです。

今回は3つの指標でブラック企業を見分ける方法を解説しました。

拙書『脇役さんの就活攻略書』では、いかに自分に合った企業に就職することができるか、企業の選び方について業界選びから徹底解説しています。ぜひ参考にしてもらえると嬉しいです。

*転職サービスdoda「平均残業時間ランキング」(https://doda.jp/guide/zangyo/)

(本記事は『ありのままの自分で、内定につながる 脇役さんの就活攻略書』に関連する書き下ろしです