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多くの人は、高収入やキャリアを手に入れれば幸せになれると信じて努力する。だが、イギリスの名門大学では、「幼少期の自己の育て方」が大人の幸福を決めると教えている。超人気授業で何が語られているのか。※本稿は、ブリストル大学心理科学部発達心理学教授のブルース・フッド著、櫻井祐子訳『LIFE UNIVERSITY もし大学教授がよい人生を教えたら』(サンマーク出版)の一部を抜粋・編集したものです。
幸せになるためには
自分中心の考えを捨てること
大昔の人は、地球が宇宙の中心にあって、その周りを太陽や月が回っていると信じていた。
この見方が一変したのは、16世紀にコペルニクスが地動説を唱え、その後ガリレオがみずから発明した望遠鏡を使った天体観測によって、この説を裏づけた時だ。
この新しい発見がパラダイムシフトを起こし、宇宙における地球の位置が根本的に考え直された。
宇宙について言えることは、私たち1人ひとりにも当てはまる。
私たちは自分が宇宙の中心だと思っているかもしれないが、そうではない。幸せになるためには、私たちも考え方をがらりと変える必要がある。
自我(エゴ)を中心に世界が回っているという、「自己中心的な宇宙」の考えを捨てて、自分の立ち位置はどこにあるのか、他者との関わりがどうなのかを理解しなくてはならない。
過度に自己中心的な視点から、より他者中心的な視点にシフトするということだ。
だが、幸せになるために自分を根本から見直すのは難しい。なぜなら、生まれた時は誰もが極度に自己中心的な視点から世界を見ているからだ。







