『OUTLIVE(アウトリブ)人はどこまで生きられるのか:健康長寿の限界を超える科学的戦略』『OUTLIVE(アウトリブ)人はどこまで生きられるのか:健康長寿の限界を超える科学的戦略』(ピーター・アッティア著、ビル・ギフォード著、小坂恵理訳、NHK出版)

 CDC(編集部注/米国疾病予防管理センター)によれば、毎年80万人の高齢者が転倒した後に入院している。

 この関連性にはプラスの面とマイナスの面があると私は確信する。筋肉量の多い人は転倒して怪我をする可能性が少ない。さらに、他の理由(体のバランスが良い、身体意識が高いなど)で転倒する可能性が低い人は、筋肉量を維持するための時間を取る傾向が高い。

 一方、筋萎縮やサルコペニア(加齢による筋肉量の減少)は、場合によっては手術を必要とする転倒のリスクを高める。しかも、手術後に合併症を伴わない可能性は減少する。最大酸素摂取量と同様、筋肉量はどんな犠牲を払っても維持するべきだ。