マイクロプラスチックの平均濃度が最も高かった「身近な飲み物」の名前【英大学の調査で判明】写真はイメージです Photo:PIXTA

調査した市販飲料の全てに
マイクロプラスチックを検出

 近年、米粒よりも小さいプラスチック片であるマイクロプラスチック(MP)の拡散が懸念されている。こうした中、ペットボトルで販売されていない飲み物も含め、ソフトドリンク、紅茶、コーヒーなど、検査された全ての温かい飲み物と冷たい飲み物にMP粒子が混入していることが、新たな研究で明らかになった。

 英バーミンガム大学のMuneera Al-Mansoori氏らによるこの研究結果は、「Science in the Total Environment」に9月20日掲載された。

 MPとは、直径5mm以下のプラスチック片で、中にはマイクロメートル(μm)またはミクロン単位の非常に小さなサイズのものもある。MPの摂取は、生殖器系、消化器系、呼吸器系の損傷など、人体への健康被害につながる可能性が指摘されている。

 今回、Al-Mansoori氏らは、イギリスで市販されている31種類の飲み物を対象に、MPの含有量を調査した。飲み物は、ソフトドリンク、エナジードリンク、フルーツジュース、アイスティー、ホットティー、ホットコーヒー、アイスコーヒーの7つのカテゴリーに分類された。

 提供形態は、ペットボトル、紙製の使い捨てカップ、ガラスのカップなどさまざまであった。なお、本研究では合成プラスチックポリマーを検査対象とし、自然界で生成され、時間の経過とともに分解するセルロースのMPは含めなかった。