また、同じ香りをかいでも、頭痛などのストレス反応を起こす人もいればなんでもない人もいます。
つまり「通常の刺激」か「過剰な刺激」かは、受け手がどれだけストレスを緩和できるかで異なります。
その緩和的要素がパーソナリティ──その人の性格や気質、遺伝的要因、育った環境であり、ほか、生活習慣や社会的支援が関係します。
また、ストレスの耐性とパーソナリティが関係することは、長年の研究により明らかになってきました。
健康に関するパーソナリティ論において、ストレスに最もうまく対応し、共存できるのは「よく笑う人」です。よく笑う人は免疫機能の働きが高く、体調を崩しても健康を取り戻しやすいといわれています。
もしも、「自分はあまり笑わないなぁ」という方は、意識的に笑顔になってみましょう。
パーソナリティは先天的な要素により決まる部分が大きいのですが、思考や行動パターンを修正すると、なりたいタイプに意識的に変化させることもできるからです。
しかも人間の脳は作り笑顔でも顔の筋肉の動きから「お、笑っているな」「楽しんでいるな」と判断し、脳内ホルモンのβエンドルフィンが分泌されることが知られています。
βエンドルフィンは「脳内モルヒネ」とも呼ばれる神経伝達物質の1つ。幸福感や高揚感が得られ、鎮痛作用、抗ストレス作用を担っています。
笑い方は大笑いでも微笑みでも、人の目のないところでニヤッとするのでも OK。自然と楽しい気持ちになってきます。
運動でいうと「この筋トレはキツい!」「もう走りたくない…!」というときにこそ、笑顔になると有効です。
運動はストレッサーにも
ストレスの解消法にもなる
とはいえ、パーソナリティを完全に変えることまでは、さすがにできません。そこでストレスに過剰になったら戦略的に対処します。
その1つの方法が運動による代替療法です。
運動はストレッサーであると同時に、ストレスへの対処法として非常に効果的です。運動がストレス解消になる身体的精神的理由は以下のとおりです。
1 物理的なストレッサーの対応能力がアップする
気温、湿度などの物理的ストレッサーに対し、血液量や血管、汗腺が対応。汗をかき始めるタイミングが早くなる、汗の量が増えるなど、汗をかくシステムがしっかり働き、体温をすばやく調節できる能力が身につきます。







