犯罪組織には準構成員の下に数千人に及ぶ手下がいるという。その手下に少額を賭けるよう命令する。こうして少額の賭けをたくさん積み重ねることで気付かれないようにしているのだ。
賭博を取り締まる当局もここまでは見つけることができない。このような違法賭博ができるのは、中国などの犯罪組織がおよそ1万人のエージェントを抱えているからだという(BS世界のドキュメンタリーシリーズ スポーツ もうひとつの現実「スポーツギャンブルと“闇社会”」NHKBS、2012年11月27日放映)。
『スポーツと賭博』(相原正道、新潮社)
香港に住む人のうち、20万人以上がギャンブル依存症だという。
2011年の調査によると、13歳から21歳までの若者のうち、15%が定期的にオンラインのサッカー賭博をしている。違法賭博や八百長で上がる儲けは全世界で年間1400億ユーロ、20兆円を超える(同)。
欧州の犯罪ネットワークは、中国やシンガポールの組織ともつながっている。
ブルガリアとセルビアのマフィアはイタリアのマフィアと協力し、トルコのマフィアがドイツで、アルバニアのマフィアがベルギーで、それぞれ暗躍しているという。
オンラインの犯罪は、楽々と国境を越えていく。







