「未来」の楽しい予定を共有して
人間的なつながりを深める

 相手とより関係を深めたいなら「未来」について触れるのも良いでしょう。「春が来たら」「暖かくなったら」「来年は」など、未来を予感させるワードを入れてみましょう。

「春が来たら、またゴルフに行きましょう」「暖かくなったら、テラスで飲みましょう」「来年は花見をしましょう」などです。再会や楽しい未来を予感させることで、「今後もあなたとの関係を大切にしたい」という意気込みが伝わり、相手にワクワク感を与えることができます。

 共通の趣味や楽しいプランを持ち出すのがコツです。ビジネスの枠を超えた人間的なつながりを深められ、その場がパッと明るく、温かい印象になります。

 未来の楽しい予定を共有することは、この寒さを乗り越えるための活力となり、あなたの心遣いとして強く印象に残るでしょう。

その日の気温や天気の
具体的な情報をちょい足し

「寒いですね」に加え、その日の気温や天気について話すのも、感じのいい人がひそかにやっているテクニックです。単に「寒い」という事実を伝えるだけでなく、「有益な情報を与えてくれる人」という印象を与えることができます。

感じのいい人が「寒いですね」にチョイ足ししている言葉とは?ウェブメディアコンサルタントの東香名子さん

 たとえば「本当に寒いですね。今朝は東京でも最低気温が2度まで下がったようです」と客観的な情報に触れてみる。「今日は8度までしか上がらないので、あたたかく過ごしましょうね」など、相手を気遣うフレーズと組み合わせてもよし。「朝は寒いけど、お昼は13度くらいまで上がるようです」として、「あったかワード」を仕込むこともできます。

 このように、具体的な情報をちょい足しすることで、挨拶が陳腐化せず、コミュニケーションに人間味が加わるのです。

 特にビジネスパーソンならば、毎日ニュースや天気予報をチェックしているという、情報感度の高さもアピールできるので一石二鳥です。世の中の動きに常に気を配っているという印象を与え、信頼感の醸成にもつながります。

暑い国の気温について
触れるのも面白い

 よりグローバルな視点を加えるなら、暑い国の気温について触れるのも面白いでしょう。「日本はこんなに寒いのに、オーストラリアは夏で、30度近くあるようです」などです。

 あくまでも暑い国に言及するのがポイントで、「シベリアはマイナス30度で、氷に閉ざされているようです」など寒い国について触れるのは、お互いがより寒く感じるのであまりオススメできません。また「正月は常夏のハワイに行くんです~」なども、自慢にとられるのでやめておきましょう。

 冬の定番の挨拶である「寒いですね」。誰もが使う定番のフレーズですが、単に事実を伝えるだけで終わらせてしまうと、相手の心には残りません。感じのいい人は、今回紹介したような「ちょい足しフレーズ」を駆使しています。

 形式的な挨拶に「あったかワード」「相手への心遣い」を加えて、相手の心をちょっとだけ温めてあげましょう。