上場企業、大型倒産は3分の1に減少した一方、小規模倒産の構成比は7.8%上昇した。また、倒産1件あたりの負債額は、2億6600万円から1億3600万円に半減した。
つまり、コロナ禍以降、倒産は増えているものの、大型倒産減少と負債小型化が同時に進むことで、社会や各業界、取引先に大きな影響を及ぼす倒産が少なくなっている。また近年、私的整理手続きの整備が進んだことやM&Aの活性化も、一定の業歴や業績を有する事業者の倒産減少の要因になっているようだ。
小規模倒産が77.3%を占める飲食店
2025年は初の900件超えの可能性
近年、小規模倒産が増加している要因のひとつとして飲食店経営事業者の倒産増加があげられる。
飲食店経営事業者の倒産は、2024年(894件)に過去最多を更新し、2025年は1-11月で820件発生した。このままのペースで推移すると、通年で初の900件超えとなる可能性が高い。
2013年(631件)と比較すると1.4倍の件数だ。
2025年11月までに発生した820件の倒産を分析すると、実に全体の77.3%(634件)が負債5000万円未満の小規模倒産となった。
業態別では居酒屋を主体とする「酒場・ビヤホール」(180件)、町中華、ラーメン店などの「中華料理店・東洋料理店」(164件)、てんぷら、うなぎ、郷土料理などの「日本料理店」(88件)、「バー、キャバレー、ナイトクラブ」(84件)、イタリア、フランス料理などの「西洋料理店」(80件)の順となっている。








