仕事で、「なぜか周りに助けてもらえる人」がいる。特別に目立つタイプではないのに、職場の仲間や社外の取引先など、周囲が自然と力を貸してくれる。そんな人たちが絶対にしない“あること”とは? それを教えてくれるのが、400以上のチームを見てわかった「仲間と協力するのがうまい人の共通点」をまとめた書籍『チームプレーの天才 誰とでもうまく仕事を進められる人がやっていること』(沢渡あまね・下總良則著、ダイヤモンド社刊)だ。「あらゆる仕事仲間との関係性が良くなる」と話題の一冊から、その内容を紹介しよう。(構成/ダイヤモンド社・石井一穂)
Photo: Adobe Stock
じつは仕事仲間を「苦しめている行為」
チームで仕事をする際は、相手の「負担」を考慮して、軽減しましょう。
とくに、大企業や官公庁が中小零細企業やフリーランスと共創でものごとを進める際に留意してほしいポイントです。
事務作業、会議やそのための移動、諸々の調整ごとなどの業務は、相手の時間と体力を奪い、本来の業務の足かせになりかねません。
「自社のリソースを活用する」というスキル
大企業や官公庁であれば、それらの間接業務は専任の部署や担当者がこなしてくれるかもしれませんが、中小零細企業やフリーランスはそうではありません。
総務担当も法務担当も経理担当もいませんから、たとえ不慣れであっても、自分ひとりで何でもやらなければならない。
そこに、稼ぎを生まない事務業務を追加するのは酷でしょう。本来の業務が中断され、収入の減少にも直結しかねません。
事務間接業務を極力簡素にする。もしくはリソースや経験が豊富な大企業や官公庁側が事務作業を負担するなど、相手の事情を勘案(推察)し、リスペクトしつつ、配慮するのが望ましいでしょう。
大組織側が専任者をチームにアサイン(任命)するのも一考です。
自社のリソースを最大限活用するのも、組織人(ビジネスパーソン)の責務であり醍醐味です。
「一緒に仕事したくない」と言われる会社の特徴
加えて、自社の都合を相手に押し付けない意識も持ってください。
会議は対面のみ。
請求書は印刷した紙を郵送。
契約書は紙の原本に押印をして郵送が必須。
そのようなアナログな慣習を押し付けてくる企業もいまだに存在します。
共創を阻むだけでなく、「あの会社との仕事は面倒だ」といった悪評も呼び、しだいに協力者、関係者が離れていくでしょう。
今すぐ手放すべき「たった1つの意識」
大きな組織に所属している人たちほど、悪気なく、事務間接業務が相手にどれだけの負担を強いているかに無頓着になりがちです。
誰かがやってくれていることを当たり前に思ったり、あるいは相手がやって当然と思ったりしてしまう。
その意識のずれが、そのまま中小零細企業やフリーランスのメンバーとの温度差になってしまうので要注意です。
(本稿は、書籍『チームプレーの天才 誰とでもうまく仕事を進められる人がやっていること』の内容を一部抜粋・編集して作成した記事です)





