それでも仕事を選びさえしなければ、働き口は数多くあるのでフルタイム就労につけないということはないでしょう。

ボランティア以上
アルバイト未満の働き方

 問題は、これらに属さない“フツーの人たち”です。仕事はそこそこ、遊びもそこそこで、ただ、「まだ65歳なのでもう少し働きたい」と思っている方々です。おそらく本記事を読まれている方のほとんどがこのタイプに当てはまるのではないでしょうか。

 マネー事情もさまざまでしょう。現役時代にイマイチ貯められなかったので、できるだけ生活費の足しを稼ぎたいという方、それとは逆に貯蓄はそこそこできているので、お金のためよりは健康、社会と接していたいという点で働きたいという方もいらっしゃるでしょう。

 この2つを「両端」として、あとはこの間のどこかに位置する、といった感じの層です。

 このタイプの方に、本記事がおすすめしたいのが「ちょい働き」というアルバイトを発展させた働き方です。

 フルタイムほど一生懸命に働きはしないのですが、かといって、ボランティアではなく一定時間をきちんと働くといったイメージの就労です。

 週に20時間以上働くと雇用保険に加入する必要が出てくるので、「雇用」を連想させないという意味では、「週に20時間以内で働く」が「ちょい働き」の1つのイメージと言えるかもしれません。「週に3日、1日6時間」や「週に4日、1日4~5時間」といった感じです。

 もう少し本格的に働きたいということなら、雇用保険云々は考えずに「週に4日、1日6~7時間」や「週に3日、1日7~8時間」働くのもOKです。

 要するに、(1)フルタイムでは働かない、(2)責任が伴う仕事ではない、(3)アルバイト感覚で勤める、こういう特徴をもった働き方が「ちょい働き」のイメージと言っていいでしょう。

「ちょい働き」で溢れる
シルバー人材センター

 全国の自治体にある「シルバー人材センター」。ここは、60歳以上の健康で働く意欲のある人が会員になって、さまざまな仕事や社会奉仕活動を通じて、健康で生きがいのある生活を送ることを目指している組織です。