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若年人口の減少が止まらない韓国で深刻化しているのが、第一次産業の人手不足だ。外国人労働者がいなければネギ1本すら収穫できず、そのまま腐らせてしまう地域もあるという。しかし、外国人労働者は賃金の高い製造業で働きたがり、農業や漁業の現場に人材は流れてこない…。決して他人事ではない、少子化国家で起こる危機的な未来とは?※本稿は、ノンフィクション作家の菅野朋子『韓国消滅の危機 人口激減社会のリアル』(KADOKAWA)の一部を抜粋・編集したものです。
韓国人の雇用は守りつつ
外国人労働者を受け入れるEPS
EPS(編集部注/人手不足を解消するため、2004年から韓国で始まった低熟練外国人労働者の受け入れ制度)には誰でも応募できるわけではない。
まず、韓国語の試験にパスしなければならない。基本的な会話ができることを目的とした試験で、200点満点中80点以上が合格だ。ネパールから来たアニル(38歳、仮名)は半年間、韓国語が話せるネパール人の家庭教師について勉強したそうで、ほぼ満点に近い成績だった。
この取材も、時々英語で補足することはあったが、基本的に韓国語で行っており、会話には問題がなかった。真面目な性格が窺える。
試験に合格すると、健康診断がある。問題がなければネパール側のEPSに登録され、承認を受けると、登録した内容が韓国側と共有される。
雇用主の李は、韓国人への求人活動をまず行い、従事する者がいないことを確認した後、雇用許可申請を行っている。この韓国人への求人はEPSを利用する前の条件だ。仕事を外国人労働者に奪われているという国内の批判を取り入れたものになっている。







