かつてビジネスの世界ではよく似た戦いが何度も起きました。パソコン時代のアップルのマッキントッシュが性能的にはマイクロソフトのウィンドウズを上回っていたにもかかわらず、パソコンメーカーに広くライセンスを提供したウィンドウズがデファクトの地位を確立してアップルを駆逐したのもそのひとつの事例です。
さらに古い話ですが、ビデオの世界でビクターと松下のVHSがデファクトの座を確保してソニーのベータマックスを蹴散らしたのも、普及当初のわずかな差がうんだ将来の大きな差異でした。
「ディズニーが使えるのか使えないのか」たったそれだけの違いで初期のOpenAIユーザーとグーグルユーザーの勢力分布にわずかな差が生まれます。その差がデファクトにつながりシェアの差が拡大し、結果的に性能で上回るジェミニ3がベータマックスやマッキントッシュのように消えていく未来が来るかもしれません。
こうして整理すると、今回のディズニーとOpenAIの事業提携は戦略論としてはなかなかに奥が深い、考え抜かれた奇手だといえそうです。
「やるな、あいつら」と業界関係者を震撼させる一手だと断言します。







