ですから、富裕層の価値観は画一化されにくく、十人十色の考え方とニーズが生まれるのです。相手が何を望んでいるのかに想いを巡らせ、その動機まで考え抜く。この姿勢が富裕層ビジネスにはとても大切で、「富裕層マーケティングは“誰に”を最初に考える」ということに繋がっていきます。
マスマーケティングが高度に発達した現代にあっても、富裕層マーケティングはまだまだ仮説も多く、日々検証を繰り返しているのが現状です。富裕層にもさまざまなタイプが存在するわけですが、もしみなさんが富裕層向けのビジネスに取り組むのであれば、大切なのはすべての富裕層を対象にしないことです。つまり「自分にとっての富裕層の定義」を明確にするとともに、コアターゲットを設定するのです。
富裕層ビジネスに大切なのは
「自分にとっての富裕層の定義」
本記事で扱う「富裕層」は私のビジネスゾーンであり、その一部を改めて定義すると次のようになります。
・金融資産3億円以上
・何百億円も保有する富裕層は対象外
・不動産などの保有資産は問わない
・ローンや借り入れなど、借入金の有無は問わない
・お金をたくさん使うキャッシュフローリッチ
・「お金を守る」富裕層は対象外
・年齢や家族構成は問わない
・ライフスタイルは問わない
・居住エリアは原則として国内
・コアターゲットは「攻める新富裕層」(編集部注/一代で富を築き、新しいモノや経験に対して積極的な層を、筆者はこう呼んでいる)
これが「富裕層をターゲットにした新しい事業を開発したい」という、富裕層ビジネスの責任者である「岸田にとっての定義」です。
しかし、例えば証券会社が新しい金融商材を開発する場合であれば、全く話が変わってきます。アプローチしたい対象が資産を預けている本人なのか、その家族なのか、保有資産がどれくらいの顧客に向けたサービスなのか。さらに、資産を増やす話をしたいのか、守る話をしたいのか、はたまた相続や承継の話なのかによっても、だいぶ設計するサービスとアプローチする方法や内容が変わってくるのではないでしょうか。







