そりゃそうだ
箱根では食事を提供できないワケ
スイスの氷河特急では、温かい料理をテーブル横の通路で取り分けてくれて感動したことを伝えた。
「箱根では温泉源を避けるために急勾配や急カーブを作り、揺れや車両構造の制約があって供食は難しいです」と勝又さん。「それでも、箱根には四季を感じられる独自の魅力があります」。実際に両方を体験した身として納得した。
「鉄道ファン以外は両社の提携を知らない方も多くて、驚かれることがあります」と菅原さん。しかし、箱根登山電車は山岳鉄道の本場を学び続けている。長い交流の中で、スイスを訪問した社員の体験談はいくつも残っている。
例えば勝又さんは、1世紀前に同社の技師がベルニナ線を訪れたのと、同じ路線を走ったことがある。「先人が見た景色を自分も見ることができて感慨深かったです」(同)。
提携開始50年を迎える
2029年に向けて
実は、提携開始50年を迎える2029年に向けて、両社の交流は再び活発化する兆しがある。現段階で決まった企画はないが、「大きなプロジェクトに限らず、気持ちが和むような小さな交流も大切だと思います」と菅原さん。
スイス氷河特急の先頭で目立つ「箱根登山電車」の文字。これは単なる演出ではなく、40年以上にわたる交流の証拠だった。山と鉄道を愛する両社の気持ちがある限り、この絆は続くだろう。
アンデルマットにて。すれ違う列車を待つ Photo by Koji Kitajima
山あいを走る氷河特急からの眺め Photo by Koji Kitajima
途中下車する時間もある Photo by Koji Kitajima
レーティッシュ鉄道から贈られた、スイスで走る機関車模型 写真提供:小田急箱根
グレイシャーエクスプレス塗装の箱根登山電車 写真提供:小田急箱根







