美しいスタイルと実用的な室内空間を両立
どんなシーンでもBMWらしい走りが味わえる!

 その2シリーズ・グランクーペが登場から5年で、2代目に進化した。スタイリングは、斜めのラインを取り入れた新造形キドニーグリルを採用。BMWのアイキャッチである環状シグネチャーを2回繰り返すツイン・サーキュラーを進化させたLEDヘッドライトは見た目にも新鮮味たっぷりだ。リアまわりも一段とスポーティなイメージになっている。

 インテリアは全面変更。質感や機能が大幅に向上した。眼前に大きなカーブドディスプレイが与えられたほか、シフトレバーが廃され、センターに操作系が集約された。斬新なエアコン送風口や凝ったアンビエントライト、ダッシュに配された大胆なステッチなども目を引く。スイッチ類の触感やパワーウィンドウなどの動きが精緻で上品な点も、あらためて印象的だった。

 気になる居住性も良好。クーペフォルムながら後席スペースは十分だ。成人男性の平均+αの体格のパッセンジャーが座っても狭さを感じることはない。独立したトランクがあるのも特徴で、40対20対40分割可倒シートによりアレンジ性にも優れている。

 ラインアップは、1.5L直3ガソリン(156ps/240Nm)の220と2L直4ディーゼルターボ(150ps/360Nm)の220d。そして高性能2L直4ガソリン(300ps/400Nm)+xDriveのMパフォーマンスモデルとなるM235の3グレード構成。今回は売れ筋の220dに試乗した。

 まず驚いたのは音がしないことだ。

 常時アイドリングストップしているのかと思うくらい音も振動もない。窓を開けてみると外ではディーゼルの音がしているのだが、車内は本当に静かだ。

 従来のディーゼルは走りはいいが音や振動はそれなりに伝わってきていたことを思うと、もはや別物に進化している。

 パフォーマンスも申し分ない。220比で120Nmもの最大トルク差は圧倒的だ。実際にドライブすると、ワインディングの上り勾配も高速道路での再加速も、どんなシチュエーションでも余裕を感じる。しかもなかなか速い。また220のガソリンは3気筒という点で好みが分かれるが、ディーゼルは4気筒である。