相手の心をグッと引き寄せて
関係を円滑にする一言とは?

 読み手が「いいな」と心が動かされる年賀状やメールには共通点があります。それは、単なる定型文のコピペではなく、「自分のためだけにわざわざ書いてくれた」という手触りがあることです。

 たとえば、二人が共有する話題や思い出、相手の状況を汲み取った具体的な一言が添えられているだけで、メールの温度は劇的に変化します。「自分のために書かれた」という特別感こそが、信頼感を生み出し、関係性を一歩前に進めるための重要なエッセンスとなるのです。

 今回は、相手の心をグッと引き寄せ、新しい年の関係を円滑にする「ちょい足し」フレーズをご紹介します。

1.「昨年の思い出」を
ちょい足し

 まずは、お互いの共通の出来事に触れるものです。仕事相手であれば、たとえば、前年に一緒にやり遂げたプロジェクトについてひと言入れてみましょう。

「昨年のプロジェクト、おかげさまで大成功しました。感謝いたします」など、さらっと振り返って、感謝の言葉を添えると効果抜群です。「昨年のプロジェクトはおつかれさまでした。美味しいものをたくさん食べて、英気を養ってくださいね」と、心からのねぎらいの言葉を添えるのもいいでしょう。

 また、お互いが持つ話題を振り返るのもいいでしょう。たとえば「昨年ご一緒した赤坂の焼き肉屋、本当に美味しかったですね」「一緒に行ったちゃんこ鍋の味が思い出されます」など、思い出を振り返りましょう。単なる新年の祝いという形式を超えて、あなたと私の大切な繋がりへと進化させます。

 こうした温かい言葉は、ドライでビジネスライクなやり取りの中に温かい血を通わせ、相手に安心感を与えます。加えて、楽しい時間の記憶を呼び起こすことも、心の距離を縮める強力なキーポイントとなります。

2.「ビジネスの抱負」を
ちょい足し

 新年の挨拶では、自分自身の小さな決意や抱負をさらっと語ると、前向きなビジネスパーソンであることを印象付けることができます。