確かに、男性は数え年の四二歳頃になると、本格的に活動もできるし、社会の信用も増してきて、「世の中に役立つ者」になります。
そのようなことで「厄年」は「役年」であるとの説が出てきたものと思います。
とくに数え年の四二歳の男性は「大厄(大役)」とか「本厄(本役)」と呼んで重要な年齢といわれてきました。
また、その前後一年ずつを「前厄」(数え年の四一歳)、「後厄」(数え年の四三歳)と呼び、合わせてこの三年間は人生の重要な節目とされてきました。
今年、数え年の四二歳を迎えるみなさんは、これから世間に信用され、また世の中に「役立つ年」になるわけですから、ぜひ頑張ってください。
ただ、重要な節目のときはつねに危険がともないます。さまざまな面で十分に注意してください。
「厄年」の言葉遊びにも意味がある
現代は、男性が数え年の五、二五、四二歳、女姓が数え年の七、一九、三三歳が一般的です。そして、なかでも男性の四二と女姓の三三は大厄とされています(ただし、地域により多少異なるところもあります)。
なお、大厄は前厄・本厄・後厄と前後三年間続くといわれ、厄年を迎えると、年のはじめに親類や近隣者を招いて年祝いをし、神社や寺院にお参りして厄祓いをする風習が各地で見られます。
このような人生の重要な節目である厄年を、誰もが忘れないようにと、先祖たちは言葉遊びにより覚えさせました。たとえば、19は重苦、25は5×5= 25、すなわち「後後二重後(五・五、二重五)」であるから、これは五(後)が四つ重なるので「四五(死後)」に通ずるというのです。また、33は、「散々(三・三)」に通じるとし、四二も「死に」に通じるから、「これらの年齢はつつしむべきだ」というのです。
私たちの人生においても、結婚、出産、就職、転職、退職など、これらはすべて大きな節目のときであり、それを言い換えると「厄」と呼ぶことができます。







