面接で落とされると人から否定された気持ちになるから

受験が「答案」だとしたら、就活の面接は「人」です。その違いは、想像以上にメンタルに影響します。

受験で落ちても「点数が足りなかった」と思えます。でも面接で落ちると、「あなたは要りません」と言われた気持ちになりやすいのです。しかも面接は、目の前に面接官がいる。笑顔でうなずいていた人に、後日あっさり不採用を告げられる。これ、普通にショックです。

さらに就活は、自己紹介、強み、弱み、価値観、将来像など、自分の内側を語らされます。つまり「自分」を材料にして選別されるのです。だから落ちたとき、否定されたのが“回答”ではなく“人格”に感じてしまいます。

でも冷静に考えると、企業が見ているのは人格の優劣ではなく、職場で一緒に働けるかどうかです。言い換えると、相性の問題です。優しい人や真面目な人でも落ちることはあります。

「人対人」だから傷つくことは避けられません。だからこそ、就活をしている時期は「傷ついて当然」くらいに思っておくのがおすすめです。傷つくこと自体を異常だと思うと、さらに追い詰められます。

就活のやり方を教わる機会がないから準備不足になりやすい

就活がきつい最後の理由は、学べる機会が少ないことです。就活って、人生の中でもかなり重要なイベントなのに、体系的に教わる場がほぼないのです。

受験は、学校がある。授業がある。参考書も過去問もある。塾もある。このように、努力の方向性が比較的はっきりしていて、学び方の選択肢も多いです。

でも就活は、突然始まります。周りがやっているから焦ってESを書き始める。とりあえず自己分析と言われて悩む。面接練習をするけど、何が正解か分からない。こうした結果、準備不足のまま本番を迎えやすいのです。

準備不足で落ちると、さらにしんどくなります。「自分はダメだ」ではなく「準備が足りなかっただけ」かもしれないのに、そこが切り分けられなくなってしまいます。

就活が人を追い詰めるのは、個人の弱さというより、構造がそうなっているからです。

タイミング差で比較される。
評価基準が見えない。
人として否定された気がする。
学び方も分からない。

この条件が揃ったら、追い詰められない方が難しいです。

だから、就活でしんどくなるのは自然です。まずは「自分が弱いから」ではなく「そう感じやすい仕組みなんだ」と捉え直してみてください。それだけで、少しだけ呼吸がしやすくなりますよ。

(本記事は『ありのままの自分で、内定につながる 脇役さんの就活攻略書』に関連する書き下ろしです