残価買取の対象は「長期優良住宅」
施工会社も指定されている
対象の不動産は戸建てのみで、長期優良住宅を取得したものに限られる。長期優良住宅とは品質が高く、その分価格も高くなる傾向がある。その施工会社も指定されており、ハウスメーカー7社と20社ほどの工務店が名を連ねている。品質が高く、コスト高になりがちな長期優良住宅を施工している「品質にこだわる会社」だと思われる。
一定の制限はあるものの、相対的に高品質な注文住宅を建てたい人にとっては選択肢の1つになるだろう。また、ローンなどの条件と高品質住宅を組み合わせるのは、より良いストック形成には有効な手段であることは過去の制度が証明してくれている。
こうした仕組みには必ず損益分岐点がある。売り手と買い手のどちらかが得をし、どちらかが損をする。今回の補正予算は残価割れした金融機関の損失をカバーする保険制度である。市場売却価格が残価を上回るならば、市場で売ればいいことになる。
今後、住宅金融支援機構が参入しても、この制度は戸建てだけにしか適用しておらず、マンションは対象外になるであろう。これは残価設定の難易度に依存している。戸建ては簡単で、マンションは難しいからだ。マンションは、資産価値に掛け目をかけた金額をリバースモーゲージでお金を借りるのが現状制度の中では最善と考えられる。
残価設定といっても設定時期は新築時ではない。明記されていないが、少なくとも築20年以上経った段階でないと残価設定はされそうにない。これは残価設定する側がきちんと資産価値を分析しているので、当然の結果となる。
戸建ての資産価値の落ち方は長期優良住宅を30年で償却するにしても、均等に毎年下がるわけではない。最初の数年が最も売却価値が落ちやすい。このため、残価はかなり資産価値が低くなった段階でローンの残債と少なくとも拮抗しているかそれ以上にならないと設定されない。その金額は、おおよそ「土地価格+二束三文の建物価格」と同額になるであろう。つまり、ほぼ土地価格で残価設定されているに等しい。







