「正義」というのはその国の立場、宗教、思想、政治などによって変わってくる。我々の祖父母世代が大東亜共栄圏に「正義」があると信じて命をかけたように、中国やロシアの人々も己の「正義」を信じているのだ。
もっと言ってしまうと、アメリカが掲げる「攻撃の正当性」ほど胡散くさいものはない、という歴史的事実もある。わかりやすいのはイラク戦争だ。
2003年、ジョージ・ブッシュ大統領(当時)はイラクが大量破壊兵器を隠し持っていて、アメリカと国際社会に脅威が差し迫っているとして、国連安保理決議のないまま攻撃を開始。独裁者サダム・フセイン大統領の悪政から解放されたと喜ぶ国民もいたが結局、民間人が21万人も亡くなった。
では、この時の「攻撃の正当性」だった大量破壊兵器はどうなったかというと、そんなものはもともと存在しなかった。
なんのことはない、この戦争もブッシュ大統領と繋がりの深い石油メジャーがイランで石油利権を確保すること、そして軍需産業の成長を促すことも目的だったと言われる。
国が他国まで攻め入って軍事作戦を行うときというのは、そこに何かしらの「利権」がある。
それを素直に言ってしまうとミもフタもないので、自己の振る舞い正当化するストーリーをふれまわる。
日本もかつて石油利権獲得を目指してインドシナ半島に進出した際に「アジアの解放」というストーリーをつくったではないか。
そういう視点で今回、アメリカ側が唱えている「ストーリー」を検証するとブッシュ大統領の「大量破壊兵器」と妙に被る。
トランプ大統領は「ベネズエラ政府がトレン・デ・アラグアと連携し、麻薬密輸と不法移民をアメリカに送り込んでいる」と主張している。だが、一部報道では米情報機関の中でも、マドゥロ大統領が犯罪組織を直接指揮しているということには異論がでていたという。
日本がアメリカの攻撃を支持するということは、このような「根拠の乏しいストーリー」で軍事攻撃に踏み切っても、大国の場合は許されると認めてしまうことになる。







