2026年が東京家政学院としては最後の入試になった(東京・千代田区)
2026年首都圏中学入試で目立った3つの特徴的な傾向のうち、「付属校離れ」についてはMARCH系列校を中心に取り上げていく。明治大学に続き、今回は新たな系属校を発表したばかりの法政大学について、27年以降の入試がどうなるのか考えてみよう。(ダイヤモンド社教育情報、森上教育研究所)
法政大学の新たな系属校「東京家政学院」
2026年首都圏中学入試の3つの特徴的な出来事のうち、大学付属校の“軟化”について、人気のMARCH系列校に焦点を当てて考えていきたい。明治大学の系列校に続き、今回は法政大を取り上げる。
中高大10年間を内部推薦のエスカレーターで進む生徒が多いMARCH系列校は、少子化が進んでも、ランク的には上位・中堅校のグループに収まり、実倍率も3倍前後となかなかにハードな受験が続いてきた。ところが、新型コロナ禍が明けてから、こうした系列校(付属校と学校法人が異なる系属校)の受験者数が減少傾向で、実倍率(受験者数と合格者数の比)も緩和気味になっている。
3月25日、学校法人東京家政学院(東京・千代田区)が、学校法人法政大学と連携強化に関する基本合意書を締結したことを発表した。27年から女子校である東京家政学院中学校・高等学校は法政大学の系属校となり、学校名は「法政大学千代田三番町中学校・高等学校」に改称する予定となっている。男女共学化については「今後適切な時期に」とするにとどめた。内部進学枠(学校推薦型選抜)についても、現時点でその人数枠は示されなかった。
東京家政学院は1923年創設の女子伝統校だが、2025年の高校卒業者数は60人で、募集人員(中学100人、高校160人)には遠く及ばない状況が続いている。進学状況を見ても、卒業生の多くは系列の東京家政大学に進学しており、25年の法政大合格者は2人にとどまっている。
法政大飯田橋キャンパスに一番近く、30人分の推薦枠を持つ中高一貫女子校の三輪田学園ではなく、少し離れた東京家政学院が系列校となったことに意外感があるかもしれない。今回の提携では中高のみならず大学間でも単位互換などの交流が行われることになる。法政大には、後述するように3つの付属校があるものの、系属校は今回が初めてとなる。
高級住宅街である番町エリアには、一番町に女子学院、三番町に大妻、四番町に共学化した千代田(旧千代田国際、千代田女学園)、六番町に雙葉がある。すでに千代田という学校があるため、“千代田三番町”という、マンション名のような一度耳にしたら忘れられない学校名が生まれたのだろう。隣接する麹町には麹町学園女子が、九段には女子校の白百合学園と三輪田学園、和洋九段女子、男子校の暁星、千代田区立の九段中等教育学校がある。圧倒的に女子校が多く、28年以降に法政大学千代田三番町が共学化した際には、周辺の学校に与える影響がさらに大きくなることだろう。
系列各校の受験者数・実倍率動向については、ランクも参照しながら見ていきたい。入試の難易度は四谷大塚「合不合Aライン80偏差値」でランク分けした。Aランク(65以上)、Bランク(60~64)、Cランク(55~59)、Dランク(50~54)、中位はE・Fランク(45~49・44~40)、そしてGランク(30台)である。他に、偏差値が示せないものをHランクとしてまとめている。
次ページの図1には、法政大学の2つの付属校中学のこの3年間の受験状況を載せた。







