職場におけるベストな
感情出力方法とは?

 では、職場では感情をまったく出さない方がいいのかというと、もちろんそんなことはありません。

 人間が集まって働く場所である以上、感情をゼロにはできません。それに、なんの感情も持たずに働いている人がいたら、それはそれで近寄りがたいイメージを与えてしまいます。

 大切なのは、「出していい感情」と「要注意の感情」を区別することです。

「出していい感情」には、このようなものがあります。

・嬉しい

・楽しい

・悲しい

・悔しい

・怒り

 このうち、「嬉しい」「楽しい」という感情については、説明の必要はあまりないかもしれません。

 目標を達成して嬉しい、話していて楽しいなどの感情は、すなおに表現することで、相手との距離を縮めたり、チームの結束を高めたりすることにもつながります。

 では、「悲しい」「悔しい」はどうでしょうか。

 たとえば上司や取引先に叱られたり、目標の数字に届かなかったりしたら、悲しみや悔しさを感じるのは、当たり前ですよね。

 こんな感情も、出してしまって問題ありません。

 ただ「嬉しい」「楽しい」に比べてネガティブな感情ですから、出し方には細心の注意が必要です。

 悲しいからといって職場で泣き出すと、周囲の人に気を遣わせてしまいかねませんし、失注した悔しさのあまり、バーンと大きく音を立ててドアを閉めたり、不機嫌そうにしたりするのは禁物です。

 一番難しいのは、怒りの表現です。

「イラッとしても、バレないようにする」のは、どんな時も怒りの感情を出さないということではありません。

 どう考えても相手に非があると思えば、はっきり怒っていると伝えていい。問題は、伝え方です。

 怒りを伝える時のポイントは、まず「婉曲に伝えよう」「察してもらおう」という意識を捨て去ることです。

 口では「怒っていないよ」と言いながら、明らかに不機嫌そうにしている人、いますよね。睨みつけたり、ぶっきらぼうになったり、わざと無視したりすることで怒りをアピールしても、幼稚な人間だと思われるだけです。