就活のバカバカしさをわかりながらも向き合わないといけない学生にとって、コンサル業界を目指すというのは実は自分に嘘をつかない就活をする手段の1つにすらなるのではないか。

 今後の安定を支えるスキルを身につけたいという今どきな流れの受け皿であると同時に、やりたいことを過剰に求める時代において、それとは異なるキャリアのあり方を提示する空間でもあるコンサル業界。この多面性が、多様な人材を引きつけるのである。

コンサル業界でよく使われる表現
「アベっている」の意味とは

「アサイン」という言葉は何らかのプロジェクトにメンバーとして参加することを指している。メンバークラスならば「あのプロジェクトにアサインされた」、マネージャー以上のクラスならば「自分のプロジェクトにあのメンバーをアサインする」という言い方になる。

 アサインの有無はそのファームの収益を得る活動に参画しているかを示す指標であり、アサインされない時期が長いことはすなわち会社に必要とされていないことを意味するとも言える。

 ベイカレント(編集部注/日系の総合コンサルティングファーム)ではアサインされていないメンバーは麻布台ヒルズにある本社オフィスとは別の場所に行くルールになっているらしい(「国内発コンサル・ベイカレントの『猛烈新人研修』の仕組みが判明!」ダイヤモンド・オンライン、2024年8月1日)。

 では「アサイン」の反対の言葉はあるかというと、コンサルファームにもよるが「アベイラブル」という言い方が多数派のようである。いつでもどのプロジェクトにもアサインできる状態のためこの呼び方が慣習化しており、直接的には仕事がないことになる。工場の生産ラインが停止しているのと同じと考えればよいだろう。

 日常業務がルーティンとして割り当てられていることが一般的な他業界の会社ではあまり起こり得ない状況である。

 この「アベイラブル」から転じて「アベる」「アベっている」という用例もある。