65歳時点での給付額が月額で15万円だった場合、15万円×12カ月×3年=540万円となります。この金額をまとめて受け取ることができます。ただし、注意点が2つあります。
ひとつは以後の受取額についての割り増しはありません。もうひとつは、過去の年収が上乗せされたとみなされ、税や社会保険料の追納が発生する可能性があります。
いずれにせよ、請求時点でこの2つの方法の内、どちらでも自分に都合の良い方を選べばいいのです。
こう考えると、年金の受給というのはかなり融通の利く制度になっていることがわかります。
人生では何が起きるかわかりません。当初は70歳まで繰り下げる予定だったのが途中で大きな病気をしたり、災害で家が大きな被害を受けてしまったりした場合に保険だけではカバーできないこともあるでしょうから、そんな時にまとまったお金を手にすることができるのはありがたいでしょう。
これもあらかじめ決めておく必要はなく、そういう事態が起きた場合にどうするかを選択すればいいわけです。
65歳前の繰り上げ受給は
より注意すべし
繰り下げ受給についてお話ししてきましたが、逆に65歳よりも以前に繰り上げで受け取ることもできます。
繰り上げは原則として基礎年金と厚生年金を同時に繰り上げとなります。世の中には「年金なんていつ破綻するかわからないのだから、もらえるものは早くもらっておいた方が良い」という人がいます。
年金が破綻するなどということはあり得ないのですが、本気でそう信じているのかどうかは別として、早く年金を受け取りたいという人は一定割合いるようです。
もちろん、その人のライフプランに合わせて早く受給開始することは、悪いことではありません。ただ、繰り上げで受給するといろいろとデメリットがあることは知っておくべきです。







