TOEICを高校生が受けなくていい理由

ここでよく出てくる誤解があります。

「社会人はTOEICだから、子どももTOEICでいいのでは?」

答えは、NOです。TOEICは基本的にリーディング・リスニング中心で、スピーキング・ライティングを含む4技能試験としては扱われないケースがほとんどです。

一方、大学入試では4技能が前提。この時点で、TOEICはミスマッチが起きます。日本の英語資格環境は少し歪で、「大学受験までは4技能、社会に出たらTOEICを受け直す」という二度手間が発生しています。

ですが、少なくとも大学受験段階では、TOEICは選択肢から外して問題ありません。

IELTSとTOEFLの違い

IELTSは「イギリス版の英検」、TOEFLは「アメリカ版の英検」と考えると分かりやすいでしょう。どちらも海外進学や大学進学で使われる資格ですが、2026年時点で受験生に勧めやすいのは、圧倒的にIELTSです。

理由はシンプルです。

・ 日本の大学でほぼ網羅的に使える
・ 英検とIELTSの2本柱に移行しつつある
・ TOEFLはスコア算出方法の変更が予定されており、不透明な部分がある

ということです。この状況で、あえてTOEFLを選ぶ理由は多くありません。だからこそ「98%の人はIELTSで十分」なのです。

難関大=C1、でも多くの大学はそこまで求めていない

「IELTSって、相当レベルが高いのでは?」

そう思う方も多いでしょう。確かに、超難関大学や全授業英語の学部では、CEFRでC1レベルが求められることもあります。しかし、ほとんどの大学はB2、場合によってはB1でも十分に勝負できます。英検準1級、IELTSで言えば5.5~6.5あたりが一つの目安です。

IELTSの特徴は、一発勝負で4技能すべてを測ることです。英検のように「筆記に通らないと面接に進めない」仕組みではありません。さらに、4技能の平均点で評価されるため、スピーキングが得意な子は、そこで点数を引き上げることができます。

合否ではなく、0.5刻みでスコアが出る。この「偏差値に近い感覚」も、受験との相性が良い点です。

焦らないために、今話しておいてほしい

英語資格で最も注意すべきなのが、「受験2年以内のスコアしか使えない」というルールです。小学生で取った英検。中学時代の資格。これらは、大学出願資格としては使えません。

推薦入試なら高1の秋以降、一般入試ならさらに後ろ倒しになります。「早く取れば安心」ではなく、「使えるタイミングで取る」ことが重要なのです。

英語資格は、ギリギリになって駆け込む人が毎年必ずいます。そして多くの場合、「もっと早く知っていれば」と後悔します。

焦る必要はありません。ただし、調べないままでいると、必ず後で焦ります。2026年の今、ぜひ一度、親子で「英語資格をどう使うか」を話してみてください。

(この記事は『12歳から始める 本当に頭のいい子の育てかた』を元に作成したオリジナル記事です)