新タイプの日本株インデックス投信が
つみたて投資枠の対象に! 買う意味はある?

 つみたて投資枠で購入できるインデックス投資信託は、基本として金融庁が指定する指数に連動するものに限定されている。今回、この“指定指数”に日本株を対象とする「読売株価指数(読売333)」と「JPXプライム150」が追加された。

「読売333」は、2025年3月24日から算出・公表を開始した日本株の新しい指数。333銘柄を同じ比率で組み入れる“等ウェート”方式が特徴だ。株価平均型の日経平均株価が値がさ株の影響を、時価総額加重型のTOPIXが大型株の影響を大きく受けるのに対し、特定銘柄の値動きに左右されにくい。半面、「中小型株の影響を受けやすい」とSBI証券のシニア・ファンドアナリスト、川上雅人さんは指摘する。

「中小型株を含む日本株全体が好調なときには優位性が出てきます。一方で、2025年のような大型株が強い局面では、日経平均やTOPIXに劣後する傾向があります」(川上さん・以下同)

「JPXプライム150」は“稼ぐ力”に着目した日本株指数で、2023年に算出を開始。ROEやPBRが組入銘柄の選定基準となっている。

「良いコンセプトの指数だとは思います。ただ現状では値動きにTOPIXと大きな違いはなく、2025年の成績は読売333と同様にTOPIXを下回っています」

 下のグラフは「読売333」「JPXプライム150」とTOPIX、それぞれに連動するインデックス投資信託の値動きを比較したものだ(「読売333」の算出が開始された2025年3月下旬以降)。川上さんが指摘するとおり、この9カ月ではあまり差が見られない。

「読売333」「JPXプライム150」の両指数とも、過去に遡った長期の運用シミュレーション(バックテスト)の成績ではTOPIXを上回っており、従来のインデックス投資信託に飽き足らない人には選択肢となるだろう。だが、“TOPIXや日経平均連動型が基本”という考え方を変える必要はなさそうだ。

注目すべきは欧州株やアジア株の
インデックス投信が追加されること

 つみたて投資枠では、さらに欧州株やアジア株のインデックス投資信託も対象に追加される。投資戦略という面では、こちらのほうが意味は大きい。

 税制改正大綱では、「一定の広がりのある地域を対象とした先進国・新興国の株価指数単体で組成された投資信託商品も併せて追加」とされている。具体的な指数名は挙げられていないが、「MSCI ヨーロッパ指数」をはじめとする欧州株の指数や、「MSCIパシフィック」などアジア株の指数が対象となる可能性が高い。

 現在、それらの指数に連動するインデックス投資信託は、2025年8月に設定された「楽天・欧州株式インデックス・ファンド(愛称:楽天・欧州株式)」1本しかない(ETFを除く)。しかし、つみたて投資枠の対象となれば、新規設定が相次ぐことが期待される。

「2025年は、欧州株やアジア株のほうが、米国株よりかなり好調でした。米ドルとの比較で、ユーロや英ポンド、一部のアジア各国の通貨がより強かったことも影響しています。米国株中心の『オルカン』やS&P500連動型のインデックス投資信託で投資している人は、通貨の分散という点も含め、分散投資の一環として活用するといいでしょう」

 なお、子ども向けNISAは2027年1月1日からとされているのに対し、つみたて投資枠の対象拡大については時期の明記がない。

「3月に税制改正の法案が可決され、4月に施行されるというのが例年の流れです。おそらく、2026年4月から新たな指数のインデックス投資信託が投資可能になると予想しています」

 新NISAのスタート時は“神改正”といわれたが、今回は正直、小粒な拡充という印象が否めない。だが投資の選択肢が広がることは朗報だ。今後の動向を注視しよう。

ダイヤモンド・ザイ NISA投信グランプリとは
ダイヤモンド・ザイでは1年に1回、「NISAで買える本当にイイ投資信託」を部門別にランキングし、上位のファンドを表彰している。人気や知名度ではなく、データを最重視した完全実力主義のアワードだ。「1.どれだけ上がったか(上昇率)、2.どんな時も下がらない(下がりにくさ)、3.ずっと優等生(成績の安定度)」の3つの独自基準で評価を行う。また、非常に人気があり多くのお金を集めているにもかかわらず成績が振るわない投資信託も、「もっとがんばりま賞」として発表している。

<ダイヤモンド・ザイNISA投信グランプリ2025>
[2025年]受賞投資信託30本一覧

日本株総合部門
日本中小型株部門
米国株部門
世界株部門
新興国株部門
リート部門
フレッシャー賞
もっとがんばりま賞
(番外編)インデックス型「最安ランキング」
▼当グランプリの「選定基準」はこちら⇒https://diamond.jp/articles/-/363017

本記事は2026年1月14日時点で知りうる情報を元に作成しております。本記事、本記事に登場する情報元を利用してのいかなる損害等について出版社、取材・制作協力者は一切の責任を負いません。投資は自己責任において行ってください。