アカデミー賞作品の英語指導なのに…「英語を話さない役」を演じる逸材に注目〈ばけばけ第78回〉

サワの家には寝たきりの母がいた。気配なさすぎ。

 白鳥倶楽部とは勉強をするサロンだった。

 優秀な人たちが集まっている。そのメンバーの土江(重岡漠)や門脇(吉田庸)は女性が来たので驚く。

 サワは教師を目指していると聞くと、ヘブン先生みたいになりたいのか、と問う。

 彼らもヘブンとトキのことを知っていて(松江中の話題の的のようだ)、ひいてはトキになりたいのかと言いだした。いまのサワにはトキは禁句とも知らず。

「違います!」とサワはムキになる。ますます、トキのように結婚して人生逆転するやり方は選ばないぞと固く誓ったことだろう。

 相変わらず、トキは新聞で話題なのだと知って、たぶん落ち込んでいるサワ。足取り重く帰宅すると、なんと家には寝たきりの母・キヌ(河井青葉)がいた。いままでまったく気配がなかったのに――。

 働いて、母の介護もして。サワはものすごく大変であることがわかる。そう思うと、トキはフミ(池脇千鶴)がいるし、借金があったときも家族みんなが元気で恵まれていたと思う。

 一方、なみ(さとうほなみ)は、福間(ヒロウエノ)という人物から身請けの話が来ていた。

 いい話にもかかわらず、こわいので、数日待ってほしいと頼む。遊郭の主人はなにを悠長なことを言っているのかと怒るが、福間が「待つけん ゆっくり考えぇだわ」とやさしい。

 この反応を見る限り、悪い人ではなさそうだ。しかし、なみは何がこわいというのだろう。

 サワとなみ、ふたりはそれぞれ夕暮れの川を眺める。この週、主題歌の歌詞は、サワとなみのためにあるように感じる。ただし、ふたりには一緒に散歩する人がまだいない。

 豆情報として、なみを身請けしたいという奇特な人物・福間を演じているヒロウエノはアカデミー賞の国際長編映画賞を受賞した『ドライブ・マイ・カー』(2021年)の英語指導や通訳を務めていた。英語を話せる俳優って頼もしい。でもなぜか今回は英語がこんなに飛び交うドラマにもかかわらず英語を話さない役を演じている。