
別人のように奥様然としたなみ
別の日、サワが共同炊事場にいると、見違えるような奥様ふうな着物姿のなみ(さとうほなみ)が現れる。
傍らには福間(ヒロウエノ)。
「怖かったけど、今も怖いけど、ここを出たらなんかええことあるかもなぁって気がして」と身請けされたことを報告するなみ。
「あとはおサワちゃんだけだね。教師になるのもええけど、女子(おなご)が生きていく――」といつもの持論を述べようとすると、
「ええですけん」と遮るサワ。
「ごめんごめん あんたは違うもんね」となみは理解を示す。
「待っちょれ 川の向こう側――」とトキと同じことを絶叫するなみ。
「おサワちゃんも出るときやぁ(やるん)だよ」
「嫌ですよ私は」
ひたすら頑な(かたくな)なサワ。
「無理に出んでもええと思うよ。その時が来たら心が決めてくれるけん」
なみはサワの口角を指でにゅーっと笑顔にあげて去っていった。
ここから出ていく者がうれしくてはしゃいでしまうのも無理はないのだろうけれど、残された人にいちいち刺激を与えていくのはどうなのか。奮起させるという効能があるのだろうか。こういうときどうしたら最適なのか、筆者としてはこれは問題提起と受け止めたい。
場面が変わって知事室。
江藤(佐野史郎)が錦織(吉沢亮)が校長になった際の、代わりの英語教師を探し始めていると言い、その候補は錦織の知る人物だった。
その人物が白鳥倶楽部に現れる。
庄田多吉(濱正悟)――大盤石ならぬハンブンジャク(半分弱)と呼ばれていた人物だ。東京編で錦織からお守りをもらった人物である。白鳥倶楽部のメンバーとも旧知らしい。
「久しぶりだな堀江」
「土江だよ」と庄田は頭はいいけれど、ちょっととぼけた人のようだ。
すると、ここでサワと出会うも、彼女はぶっきらぼうで。きっと何かありそうな予感が漂う。







