1m×視野60度の整理術
――脳の余白を取り戻す
まず、座席から1mの範囲を始めましょう。
人は主に視野の中心約60度の範囲で、目の前の情報を最も正確に読み取ります。この範囲に入るものは、意識していなくても脳の処理対象になります。
解決策はシンプル。今取り組む仕事以外のものは、いったん”視界から退場”させます。
とにかく、デスク前、視野60度内のモノを徹底的に減らしましょう。
デスク上に“今の案件”の資料だけを置く。作業が終わったら別の場所に移動して、次のタスクを視界に入れます。
未処理の資料は、必要なときだけ取り出せる場所―引き出し、収納ボックス、背面の棚の上などに移動しましょう。
どうしても、置く場所がないなら、机の下や足元でもかまいません。
モニターに貼られたカラフルな付箋やメモは、視界60度の外側の壁に“リマインドコーナー”を作り、そこを確認する習慣をつけるのがおすすめです。
色も3色以内に限定します。
とにかく”視界から消す”ことが第一歩です。
これにより、脳は不要な監視作業から解放され、思考のスピードと精度が上がりやすくなります。
やっかいなのは、距離に関係なく、“視界に入っているかどうか”だという点です。
向かいの壁のホワイトボードも、書斎の本棚も視界に入っていれば脳の処理対象になるということです。
もし他人の席や共有スペースの掲示物など、自分で配置を変えられないものが視界に入ってしまう場合は、自分で簡易仕切りをつくり、視界を遮断してしまいましょう。
たとえば、スチレンボード(発泡スチロールに紙を貼った軽量パネル)や段ボールを使い、自分の机の正面や横に、置くだけの簡易パーテーションを設置するのもおすすめです。
集中を守るには、 “見ない工夫”が効果的です。
壁に向かって座る、あるいはデスク前に簡易スクリーンを立てるだけでも、脳のエネルギー消費を抑えられます。
一度整えても、時間とともに情報は増えていきます。
毎朝デスクに座る前の10分で「視界をリセット」することが、脳のコンディションを整えます。
昨日の資料をいったんすべて横に寄せ、今日使うモノだけを戻す。
この習慣が、一日の集中リズムを整えます。
視界を整えることは、自分の集中だけでなく、周囲からの印象にも関わります。
人は相手のデスクから「仕事の姿勢」や「信頼性」の情報を無意識に感じ取っています。整理されたデスクは「段取りがいい」「任せられる人」という印象を与え、逆に山積みの資料や乱雑な空間は「余裕がなさそう」「信頼できない」というイメージを持たれがちです。








