今、シリコンバレーをはじめ、世界中で「ストイシズム」の教えが爆発的に広がっている。日本でも「最重要な仕事の原理原則の一つ、焦らず騒がず他人と比較せず、自分にとって重要なことほどゆっくり構えるヒントになる本」「ただの投資本ではない画期的な哲学書」と絶賛されているのが『THE ALGEBRA OF WEALTH 一生「お金」を吸い寄せる 富の方程式』(スコット・ギャロウェイ著/児島修訳)だ。ライターの小川晶子氏による特別寄稿をお届けする。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)
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本来の年収はもっと高いはず?
あなたは、現状の待遇や評価についてどのように受け止めているだろうか。
「仕事の内容や能力からいって、本来の年収はもっと高くあるべきだ」
「正当に評価されていないと感じるが、頑張っていればいつか改善するに違いない」
「待遇に不満はあるといえばあるが、まぁこんなものだろう……」
なんとなく不満を持ってはいるものの、冷静に「自分の市場価値」を知り、改善しようとする人は少ないかもしれない。
市場価値を調べるメリット
日本でもベストセラーとなっている『THE ALGEBRA OF WEALTH 一生「お金」を吸い寄せる 富の方程式』は、経済的自立を実現するための「資産形成」がテーマだが、仕事とキャリアについても多くのページを割いている。
投資で資産形成をするにも、まずは熱心に働き、収入を得なくてはならない。
それに、キャリアは人生を豊かにするうえでとても重要だ。
「世界最高のビジネススクール教授50人」の一人であり、著者のスコット・ギャロウェイ氏は、本書の中で「自分の市場価値を調べること」をすすめている。
「たとえ転職しなくても、自分の市場価値を調べることにはメリットがある」という。
ギャロウェイ氏自身、ニューヨーク大学スターン経営大学院で教えるようになってから、自分の市場価値を大学側に伝えて報酬を交渉していた。
メディアにも頻繁に出ていたギャロウェイ氏に対し、他大学からオファーがあったことを伝えて実際に昇給してもらっていたのだ。
現状の待遇に不満を持ったまま我慢して過ごすより、客観的に自らの市場価値を調べ、それをもとに交渉をするか、転職を検討するかしたほうが精神的にもいいだろう。
うまくいけば収入が上がり、仕事の満足度が上がる。
自分の市場価値を調べてみたら、抱えていた不満が見当違いだったという場合もあるかもしれない。それはそれで、不満の解消に役立つ。
自分の市場価値を調べる方法・ベスト3
それでは具体的に、どうやって自分の市場価値を調べたらいいのだろうか。
本書の中から紹介しよう。
①転職サイトを利用する
(――『THE ALGEBRA OF WEALTH 一生「お金」を吸い寄せる 富の方程式』p.194)
リンクトインは、世界で13億人、日本でも400万人が利用しているというビジネス特化型のSNSだ。
ここに情報を載せておくと、企業からスカウトメッセージが来ることがある。
本書にあるように、同じ立場の人をベンチマークするのも参考になるだろう。
そのほか「ビズリーチ」「Wantedly」など国内の転職サイトはいくつもあるので、合いそうなものに登録してみるといいかもしれない。
②友人とお金や昇進の話をする
世間には「お金や昇進の話をするのは野暮だ」という考えがあるが、それは間違っている。あなたが無知であることで得をするのは雇用主だけだ。
(――『THE ALGEBRA OF WEALTH 一生「お金」を吸い寄せる 富の方程式』p.195)
「この仕事に○○円もらっているんだけど、どう思う?」
「私もそのくらいだけど、これこれが成功したら報酬を追加してもらえることになっているよ」
たとえばそんな会話ができるだけでも、自分の市場価値が見えてくる。私たちはもっとお金の話をしていいのである。
私も以前は同業者の友人と具体的なお金の話をすることがなかったが、最近はするようになった。そして自分の市場価値について、客観的に捉えることができるようになったと感じている。
③ヘッドハンターに会って質問する
どんな会社が人材を募集しているか? 人材には何が求められているのか? 今、注目されているスキルや特性は? どの企業が低迷しているか? そして何より、あなたの価値はどのくらいで、どうすればそれを最大限に高められるか?
(――『THE ALGEBRA OF WEALTH 一生「お金」を吸い寄せる 富の方程式』p.195)
すぐに転職するつもりでなくても、ヘッドハンターと会う機会があればいろいろ質問をしてみる。
このくらい積極的に、自分の市場価値を調べる姿勢があってもよいのだ。
自分の市場価値を客観的に見ることができれば、より良い職場への転職が現実的になるだろうし、今の職場でも交渉のカードを持つことができる。
なお、本書では、腰が据わらないような安易な転職はすすめていない。
単に「今の環境が不満だから」と場所を変えるだけでは、良いキャリアにはつながりにくいからだ。
あくまでも自分の能力と、それに見合った収入を高めることが大事だ。
本書は仕事を大切にしつつ富を築きたい人にとって、非常に参考になるだろう。
(本書は『THE ALGEBRA OF WEALTH 一生「お金」を吸い寄せる 富の方程式』に関する書き下ろし特別投稿です)









