【一発アウト】遺品整理で100万円!? ぼったくり業者が狙う“絶対NG行動”
大切な人を亡くした後、残された家族には、膨大な量の手続が待っています。しかも「いつかやろう」と放置すると、過料(行政罰)が生じるケースもあり、要注意です。本連載の著者は、相続専門税理士の橘慶太氏。相続の相談実績は5000人を超え、現場を知り尽くしたプロフェッショナルです。このたび、最新の法改正に合わせた『ぶっちゃけ相続「手続大全」【増補改訂版】』が刊行されます。本書から一部を抜粋し、ご紹介します。

【一発アウト】遺品整理で100万円!? ぼったくり業者が狙う“絶対NG行動”Photo: Adobe Stock

遺品整理で100万円!? ぼったくり業者が狙う“絶対NG行動”

 本日は「親が亡くなった後の実家じまい」についてお話しします。年末年始、相続について家族で話し合った方も多いかと思います。参考にしてください。

 親が亡くなった後、避けては通れない「実家じまい」。誰も住まなくなった実家の整理や処分は、体力的にも精神的にも負担が大きく、相続手続の中でも悩ましい工程の1つです。相続後の実家じまいを進めるうえで、押さえておきたい5つの視点をご紹介します。

①遺品整理を始める前に「相続放棄」の検討を

 相続放棄を考えている場合、実家の遺品を勝手に整理したり、廃棄・売却したりしてしまうと、「相続を受け入れた」とみなされる可能性があります。よほどの緊急性がない限り、放棄を検討中であれば一切手をつけないのが原則です。判断がつかない場合は、家庭裁判所に相談しながら進めることをオススメします。

②親の遺品整理、実家じまいを勝手に進めない

「早く片づけてしまいたい」という気持ちは自然なことですが、あまりに早く動くと、「故人への想いが軽く見える」「まだ気持ちの整理がついていない人の心情を置き去りにしている」と受け取られてしまうことがあります。特に相続人が複数いる場合は、「勝手に進めている」と誤解や不信感を招くこともあるため、四十九日を目安に、全員の了承を得てから進めるのが無難です。

③業者選びは慎重に。費用相場とトラブル防止策を知ろう

 遺品整理業者の中には、法外な料金を請求する悪質な業者も存在します。作業開始後に高額なオプションを後出しで追加してくるケースもあるため、複数社に見積もりを依頼し、作業内容と料金の内訳を確認するようにしましょう。インターネットで口コミや評判をチェックしておくことも、業者選びで失敗しないための大切なステップです。

NG行動:「料金を事前確認しない」

 一般的な費用の目安としては、1K・1Rで5万~15万円、2LDK以上の一軒家では30万~80万円程度かかるとされています。買取代行・仏壇処分・形見分けの仕分けなどは別料金になることもあるため、事前の確認が肝心です。追加料金が発生する場合には、作業前に全て報告してもらうことも徹底しましょう。トラブル防止のために、作業開始前に家の中を写真や動画で記録しておくことも有効です。作業後の「これはあった・なかった」といった揉めごとを防ぐ手段としてオススメです。

 さらに見落としがちなのが、実家の電気・ガス・水道などのインフラ契約です。「誰も住まないから」と早々に止めてしまうと、夜間に作業ができなくなったり、水回りの掃除が不便になったりと、かえって整理の妨げになることも。当面の作業が完了するまでは、インフラ契約を継続しておいたほうが無難です。

④思い出は「写真に残す」という選択肢も

 アルバムや衣類、日用品など、故人との思い出が詰まった品々をすべて保管することは難しいもの。「残すか処分するか」の2択だけでなく、「写真に撮ってデータとして残す」という選択肢もオススメです。

⑤捨てずに「売る」という手段も

 メルカリなどのフリマアプリや出張買取サービスを活用して、遺品の一部を有効活用する方も増えています。ブランド品や古いレコード、骨董品など、思わぬ価値があるものが眠っている可能性もあるため、処分の前に専門業者に査定を依頼してみるのも1つの方法です。

 家具などの生活用動産の売却は、原則として所得税は課税されませんが、貴金属や宝石、書画、骨董品などで、1個または1組の価額が30万円を超える場合には、所得税の確定申告が必要になる可能性がありますのでご注意ください。

(本原稿は『ぶっちゃけ相続「手続大全」【増補改訂版】』の一部抜粋・加筆を行ったものです)