日本維新の会の選挙公約「0歳選挙権」はナシ?だったら、6歳ならアリか?シルバー民主主義に挑む“こども参政権”という思考実験写真はイメージです Photo:PIXTA

シニア世代の影響力が強く、現役世代や将来世代の声が政治に届きにくいと言われる。こうした「シルバー民主主義」への対抗策として、かつて日本維新の会が選挙公約に掲げたのが「0歳選挙権」だ。果たして有効なのか。子ども参政権が民主主義にもたらす可能性を考えてみよう。※本稿は、鵜飼健史『民主主義の死角』(朝日新聞出版)の一部を抜粋・編集したものです。

日本維新の会が提案した
「0歳児選挙権」とは何か?

 2024年5月に、日本維新の会の吉村洋文共同代表(大阪府知事)が衆院選の公約に0歳児への選挙権付与をもりこむ考えをしめし、波紋を広げた。実は日本維新の会は以前からこの案を主張しており、思いつきで発表されたわけではない。

 藤田文武幹事長が0歳に投票権を与えることに、インタビューで言及しているので、その内容を確認しよう。

《僕の個人的な意見では、被選挙権は成人年齢まで引き下げてもいいと思っています。なおかつ、党の公約には「ドメイン投票制度」というのを入れています。日本では、高齢者の方が投票率が高い上に、人口が多い。そうすると何が起きるかというと、政治家としても、票が沢山ある高齢者層に対して有利な政策をやりたくなってしまう。こういう弊害をシルバー民主主義と呼んでいます。》

《ドメイン投票制度は何かというと「0歳から未成年の人にも投票権を与えましょう」というものです。ただし、たとえば0歳児は意思表示ができないので、保護者の方に一票を代行する権利があります。そうすると、(政治家の)景色が結構変わって、子育て世代や若い人の声をもっと聞いたらいいんじゃないかというインセンティブが自然に働きますよね。子育て世代や若い人の票の強さを制度として高めるのは、僕は今の時代に合っていると思います。》