散歩中に遭遇しハッと息をのみました。なかなかに事件性を感じる風景です。

 近づけばマネキンだとはっきりわかるので少し安堵するのですが、それにしてもなぜここにマネキンが横たわっているのかは謎のままです。

 人は人体のシルエットに敏感に反応します。マネキンのパーツだけで、人体の形であることが瞬時にわかってしまいます。

 服をまとっていないマネキンは不気味です。首や腕が欠けた人体の形に加え、道ばたに横たわっていることで心理的なインパクトが大きく、ドキッとさせられます。

 このマネキンは誰によってここに置かれたのか。そして最終的に誰かが片づけたのか。写真を撮ったあともずっと気になっています。

意味のないワードだからこそ
人はふと立ち止まり考える

とひーとひー(松村氏より提供)
●4つのポイント
公平性(F):1点
誘引性(A):2点
目的の二重性(D):2点
ユーモア(H):2点

●仕掛けスコア…F×(A+D+H):6点

●コメント:見えてないのに読めてしまうのが面白いですね

 電柱に大きな文字で「とひー」と書かれていたので、立ち止まってしばし考えてしまいました。ここには消えている何かがあるのです。

 人間の脳は、不完全な情報でも文脈から意味を補完しようとします。たとえば、文字が消えていたり半分しか見えなかったりすると、人は自然と興味や違和感を覚え頭のなかで消えている部分を補完しようとします。

 恐らくここには「とびだし注意」という文字があったのでしょう。

 ここまで消え意味不明になるなら誰か書き足せばいいのにとも思いますが、不完全な情報はかえって知的好奇心をかき立てます。

 伝えたい情報をあえて断片化したり可読性を変化させることで、新たな仕掛けが生まれるかもしれません。