選挙結果次第では株安、通貨安
国債安(金利上昇)のトリプル安の可能性
現在の財政状況下で国債発行が増えると、何が起きるのか。まず、国債の需給バランスは悪化せざるを得ない。
1月中旬以降、日本の国債の流通市場では警戒感が高まっている。財政悪化への懸念を背景に、金利が急上昇したのである。特に、超長期の国債ほど流通利回りは上昇している。
日本の30年国債の利回りは、同年限のドイツ国債の金利を上回った。世界の主要な投資家は、衆院選後を見通し、中長期的な財政破綻リスクの上昇を警戒しているのだ。まさに、警鐘を鳴らしているといえる。
人気取り政策のため財政支出が急増し、財政が破綻した国というのは実際にある。アルゼンチンは代表例だろう。まず、財政が破綻すると、預金封鎖は避けられない。そうなると、社会心理は悪化する。日本がすぐにそうなるとは考えにくいが、潜在成長率が低下している中で、バラマキ型の財政政策が続くと、国の政策運営能力は著しく低下する。
財政の悪化は、社会保障制度の行き詰まりなど大きな弊害もたらす。それを見越して日本から脱出し、海外で活動する企業や個人は増えるだろう。その結果、円売りも増える可能性がある。自国通貨が弱くなると、輸入物価は上昇する。最終的に、国内のインフレは加速するだろう。
財政悪化、金利上昇、通貨下落、そしてインフレ進行――こうした負の連鎖は長期的に、国内の企業や家計の負担を増やす。日本がそのような道に突き進むと、社会全体の活力がさらに減り、為政者は人々の人気を得ようと、追加のバラマキ型の政策を打つという連鎖も考えられる。
選挙の結果は、投票箱を開けるまで誰も分からない。ただし結果次第では、先行き不透明感の高まりから株安、通貨安、国債安(金利上昇)のトリプル安が起きる可能性は否定できない。







