「僕ら友人ぽいシーンがなくて気まずいシーンばかりだよね」

初々しいけど朝ドラ“常連”、濱正悟が演じる“吉沢亮のライバル”が感じのいい人に見えるワケ

 庄田は天才・錦織とライバル的存在。その関係はどのように考えて演じたのだろうか。

「錦織は良き友人であり、単なる友人でもなく、日本や松江を良くしたいという志を同じくした戦友のような存在です。多分、錦織のほうがその気持ちが強いんじゃないかなとは思いますけれど。そのうえ、錦織は『大盤石』と呼ばれるほどの天才で、庄田は優秀だけれど一番にはなれない。でも錦織に抱く感情は嫉妬というよりは尊敬なんですよ」

 錦織は帝大に落ち教師の免許もないのに出世している。一方、庄田は帝大に受かっているが錦織ほど注目されていない。微妙な関係に関して、濱さんはこう考えた。

「錦織とは、お互いのことをわかっていて、お互いのペースを尊重し、リスペクトしあっていますが、一緒にいてとても居心地がいいわけでも悪いわけでもない。

 例えば、第85回で久々に会って目を合わせるシーンもちょっと間を空けたのは、ふとまたすぐ昔に戻れる関係性ではあるとはいえ、なんだかちょっと気まずいみたいな、単純に一言では表せない複雑な関係性だなと思ったからです。

 現場で吉沢亮さんとのシーンの本番で、カットがかかったあと、ふたりで『気まずいね』みたいなことを言っていました(笑)。『意外と僕ら友人ぽいシーンがなくて気まずいシーンばかりだよね』って」

 誰しも社会に出ると競争する局面が必ずあるもの。錦織と庄田の関係を見ると、自分を重ねて見てしまう視聴者もいるだろう。

 それはトキ(髙石あかり)とサワ(円井わん)の関係にも見られる。対等な幼馴染だったのに、かたや川の向こうで裕福になり、かたや川のこっちで貧困生活を送るようになるとギクシャクしていく。環境が変わったときこれまでの人間関係はどうなっていくのか。

 例えば、そういう場合に濱さんはどのように考えているだろうか。

「庄田は本当にピュアで、錦織を尊敬していて、絶対に自分がライバルより上に上がるんだみたいなことは全く思わない人なんです。僕は、いい意味で相手に追いつき追い越そうと頑張ってしまうほうかもしれないですね。でもそれは相手にもよるかな。ライバルの人間性が素敵で、一緒にいて居心地がいい方だとしたら、尊敬しつつ自分も一生懸命頑張って、結果、一緒に上がっていけたらいいなと思います」