岩崎う大が投げ飛ばされスタジオがシーン…トミー・バストウ「怒りの演技」に緊張〈ばけばけ第87回〉

人の噂も75日。すぐに収まるといいけれど

 錦織をヘブン(トミー・バストウ)は「本当の友達」と感動する。

 錦織によれば、松江新報に、松野家が莫大(ばくだい)な借金を完済した記事が出たため、トキが借金のために洋妾になったと思われてしまったのだ。

「そげな誤解はどうしたら解けるんでしょう」とフミ。
「それは私も今思案中でして、ただいまのところ良い策は」と錦織。

 そこへ梶谷(岩崎う大)が謝罪に来た。

「いや、わしもそげなつもりなかったんですが、勝手に火がついてしまって」

 訂正の記事を出せと司之介が迫るが「それはちょっとやぶへびじゃ」とごまかしつつ、「なら1つ確認させてごしなさい。おトキさんは本当に本当にラシャメンだないんですよね」。

 こんなことを聞くから、ヘブンが鬼の形相で怒って、梶谷を投げ飛ばす。

 第87回のヘブンの怒りの表現は凄まじいものがあった。制作統括の橋爪國臣チーフプロデューサーはこう語る。

「これまでのヘブンはひとりで怒っていることはよくありましたが、他者に強い怒りをぶつけることはありませんでした。平太(生瀬勝久)に『ジゴク』と怒っていたのは深刻なことではなかったですし、どちらかといえば自分の中での怒りの表出でした。今回がほぼはじめての怒りで、たぶんそれをトキが見るのもはじめて。その重要なシーンを、トミーさんの解釈どおりに演じてもらったら、あそこまで激しいものになり、スタジオも静かになりました。

 投げ飛ばされた梶谷役の岩崎う大さんは、『けっこうちゃんと投げ飛ばされたな』なんてことを言っていました。ちゃんとアクション指導もついて本格的にやったんです」

 怒りも激しいが、愛情も激しい。ヘブンはトキを強く抱きしめる。

 朝から血圧上がりそうなひと騒ぎがあって、ヘブンは出勤。

 外には梶谷以外の記者が張っている。

 人力車夫の永見(大西信満)が「不器用ですが。人の噂も75日。すぐに収まりますけん」と不器用ながら、松野家への忠誠心で励ます。

 松野家の人たちが「ありがとう永見さん」とか言わず、黙って深く頭を下げるのが良い。