金氏を巡ってはサガン鳥栖の監督時代だけでなく、高校生年代の鳥栖U-18監督時代にも複数の暴力や暴言などのパワーハラスメント行為が確認された。日本サッカー協会(JFA)は2022年3月に金氏の指導者公認ライセンスをひとつ下へ降級させ、指導者の資格自体も1年間停止させる厳罰を科した。
異を唱えるスポンサーが撤退するも
金監督にセカンドチャンスを与えた
2023シーズンからFC町田ゼルビアのヘッドコーチを務め、2024年2月には指導者資格を回復させた金氏は同年12月に福岡の監督に就任した。しかし、その際には福岡最大のサポーター団体が監督人事の撤回を求め、辛子明太子の製造・販売で有名な株式会社ふくやがスポンサーから撤退した。
いずれも金氏を監督に招聘した福岡の判断に異を唱えたものだった。しかし、福岡の川森敬史会長は「過去をしっかりと反省し、努力を重ねてきております」と金氏にセカンドチャンスを与える理由を説明。さらに最終的に金氏の招聘を決定した福岡の取締役会における議論を次のように明かしていた。
「クラブのバジェットとコンプライアンスの観点で、執行メンバーが責任をまっとうすると説明し、取締役会として承認をいただいたとご理解していただければ」
結果として金氏に裏切られた。同時に再発防止のためのチェック体制が不十分だったからか。Jリーグから問い合わせを受けて初めて、福岡も金氏によるコンプライアンス違反行為を確認していた。
福岡はコンプライアンス違反行為の具体例とともに、クラブの管理監督責任も発表している。
それによると川森会長、結城耕造社長、立石敬之副社長が辞任。さらに山口均副社長が3カ月の減俸10%、柳田伸明強化部長が強化担当へ降格した上で同じく3カ月の減俸10%などとなっている。
新社長には浦和レッズと横浜F・マリノスで強化責任者を務めた西野努氏が就任した。しかし、川森氏と立石氏は取締役としてクラブに留任する。このため、金氏の招聘時に川森氏が明言した「(取締役会の)執行メンバーが責任をまっとうする」が反映された処分なのかと疑問視する声は少なくない。







