確保したい「2つの収入」とは?
「工夫次第でいくらでもできる」
また、彼女は「アクティブ収入とパッシブ収入の両方を確保しよう」とプロ志望者にアドバイスする。
アクティブ収入とは、たとえば大手アニメ・イベントの主催団体から招待されてコスプレ大会の審査員を務めたり、講演会やサイン会を行って報酬を受け取ることで、実働による収入を指す。
「私の場合、世界中のアニメ・イベントに参加する仕事は1年で20回ぐらいに留めている。それを超えると衣装を作る時間がなくなってしまうから」
米国に限らず、アブダビなど中東やヨーロッパのイベントにも頻繁に招待される彼女だが「報酬額の交渉は毎回きっちりやる」と言う。
一方、パッシブ収入とは、企業との商品開発契約などで得るライセンス料などを指す。この分野の収入でヤヤ・ハンを超えるコスプレイヤーは現在いないだろうと思われる。
たとえば北米に400以上の店舗を持つ手芸用品チェーン店のマイケルズでは、彼女の名前を冠したコスプレ用の布のコレクションが発売されており、縫製パターンを販売するマッコールズ・パターンズからはヤヤ・ハンがデザインしたコスプレ用のパターンが発売されている。
コスプレ衣装用の刺繍をほどこせるミシンの共同開発はもちろん、布やプラスチックを自動的に裁断できる機能を持つレーザーカッターのメーカーとも協業するなど、手芸ハイテク機器も彼女の共同開発分野だ。だが「企業と協業しなくても個人でパッシブ収入を得ることは工夫次第でいくらでもできる」と彼女は言う。
「自分で衣装の3Dパターンを製作して、ダウンロードできる形で売ってもいい。もし1つでも秀逸なデザインを生み出せれば、その後はそれが自動的に売れ続けることだってある」
彼女がここまで手芸クラフト系の企業から引っ張りだこになったのは、過去10年間で意図的に「自分の自宅での衣装作りの舞台裏」をYouTubeなどで発信したからでもある。布の裁断から縫製までのチュートリアル(実践的な解説)を動画で発信するだけでなく、自分の失敗談も正直に語る点が見る側に親しみを感じさせた。
自分のオリジナルのデザインで作った衣装「ムーン・ブロッサム」を身にまとったヤヤ・ハン







